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三分刈
「三分刈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三分刈の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
薄い眉の上に、深い横皺を一本たたんで、黒白半ばするほどの髪毛のまだらに生え残った
三分刈りの大きな頭を少し前こごみにして、じろりと横ざまに眼を走らしながら人の顔を....
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
なかった。近頃は正当|防禦《ぼうぎょ》のために、こう短く刈っているんだと云って、
三分刈の濃い頭を笑いながら掻《か》いて見せた。 旅順から二度目の電話がかかった....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
をはめているから、植木屋を入れた杉垣根の写生としか受け取れない。このほか五分刈、
三分刈、一分刈さえあると云う話だから、しまいには頭の裏まで刈り込んでマイナス一分....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
八人。小袖幕で囲ったような婦の中から、赫と真赤な顔をして、痩せた酒顛童子という、
三分刈りの頭で、頬骨の張った、目のぎょろりとした、なぜか額の暗い、殺気立った男が....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
称した、すなわちこれ、自劣亭思案外史である。大学中途の秀才にして、のぼせを下げる
三分刈の巨頭は、入道の名に謳われ、かつは、硯友社の彦左衛門、と自から任じ、人も許....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
邪をひき、その上目を悪くしてお雑煮を食べられません。太郎は十になったから頭を丸い
三分刈りにしたら面ざしが変る位男の子らしくなりました。私は今年は完全にね正月、一....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
そのお妹ご、とお聞きになると、何となく色気があります。ところがどうして、胡麻塩の
三分刈、私より八つばかりも年上の媼さんだから、お察しを願いたい。 ――五日以前....