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三助
「三助〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三助の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うした子細でそんな因縁つけるんだ」 「あっしにきいたっても知らねえんですよ。あの
三助がわりいんだ。あの横町のふろ屋のね。あいつめがパンパンと変なことをぬかしゃが....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
、そんじょそこらの桂庵より見る眼はもってるんです。一眼見りゃわかるんだ。温泉場の
三助じゃねえが……わかるんです。――ああ、お説の通り、わいはぞっこん参ってまんね....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た。彼は加賀生まれの勘蔵というもので、三年前から田町《たまち》の車湯という湯屋の
三助をしていると云った。 「家は焼けたのかえ」と、半七は訊いた。 「さあ、たしか....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を降りて奥へ行ったらしいと云うので、半七もつづいて奥へ行った。釜の下を焚いている
三助の話によると、お吉はちょいとそこまで行って来ると云って、そそくさと表へ出て行....
「わが町」より 著者:織田作之助
うそんだけ金持たしよるな」 それに比べると、うちの子はちがう、学校がひけてから
三助が湯殿を洗う時分まで、下足をとって晩飯つきの月に八十銭だと、他吉の肚はもう動....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
これは、たいがい二週間に一度くらいのようだ。床屋さんももとより囚人である。湯屋の
三助も、医者の助手(看護夫)も、みなやはり囚人だからおかしい。 床屋がまわって....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
に一枚の板が張られていた。おや、変なことになったと三人が思っている時、うしろから
三助が旦那、あまり覗かぬように頼んまっせ、あんたらの顔も向う側へよう映ってまっさ....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
いは特別の大声で言うのであった。 又、金龍が待合などで風呂へはいるとき、せめて
三助でいゝや、玉の肌にふれるぐらいはしてみてえなア、と言ってみたり、実際にガラリ....
「町内の二天才」より 著者:坂口安吾
なんぞの及びもつかない凄いタマを投げる奴は、くさるほどいらア」 「フロ屋の三平、
三助じゃないか。ソバ屋の米友は出前持だ。鉄工所のデブは職工じゃないか。みんないい....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
うな遠慮も必要だったのである。 重二郎の下に、一助(二十七)、二助(二十五)、
三助(二十二)と順に符牒でよぶ定めになっている三名の小番頭がいる。その下に平吉、....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
の思想も、政治も行っているようなものさ。マキャベリの如きものは女将軍の背中を流す
三助にも当らない。ただの女兵隊の背中を流す光栄を許されうるかどうかすらも分らない....
「わが童心」より 著者:佐藤垢石
いて越え、上州や武州の江戸村の方へ稼ぎに出て行った。米搗く人もあったろう、湯屋の
三助を志す人もあったであろう。 三国連山から西に続いて、渋峠の山と草津の白根火....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
、大勢人が行きます。拍子木の音が聞えるのは、流しを頼むので、カチカチと鳴らして、
三助に知らせます。流しを頼んだ人には、
三助が普通の小桶ではない、大きな小判形の桶....
「明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
ると、流し場の壁や羽目に「例年の通り留桶新調仕候」というビラが掛けられる。これは
三助(東京では普通に番頭という)に背中を洗わせる客に限って使用させる小判形の桶を....
「わが町」より 著者:織田作之助
他吉のいいつけで、日の丸湯の下足番に雇われた。学校から帰って宿題を済ませたあと、
三助が湯殿を洗う時分まで、下足をとって、夕飯つきの月に一円三十銭。 そんな金に....