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「三十一文字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三十一文字の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
みならず、この正面において歌をうたいだした。何と云う歌か忘れてしまったが、決して三十一文字《みそひともじ》の類《たぐい》ではない、もっと活溌《かっぱつ》で、もっ....
新生」より 著者:島崎藤村
のを読み返した。その手紙の終に諷諭《ふうゆ》の意を寄せたらしく書き添えてある兄の三十一文字《みそひともじ》を繰返して見た。 「世の中の善きも悪しきも知れる....
謀叛論(草稿)」より 著者:徳冨蘆花
の心長くも漕ぎ寄せん蘆間小舟さはりありとも」。国家の元首として、堅実の向上心は、三十一文字に看取される。「浅緑り澄みわたりたる大空の広きをおのが心ともがな」。実....
俳句の型式とその進化」より 著者:寺田寅彦
字というのがあるかと思うと三十四字五字というのもある。文字数においてすでに短歌の三十一文字を凌駕しているのであるが、一方ではまた短歌のほうでも負けていないで、五....
歌集『集団行進』に寄せて」より 著者:宮本百合子
のものであったと云うことが出来ましょう。今日の現実は、風流なすさびと思われていた三十一文字《みそひともじ》を突破して、生きようと欲する大衆の声を工場から、農村か....
祭日ならざる日々」より 著者:宮本百合子
子氏の時局和歌などをよむと、新聞でつかうとおりの粗大な形容詞の内容のまま、それを三十一文字にかいていられる。北原白秋氏は、観念上の「空爆」を万葉調の長歌にかいて....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
後に形式が生ずるので、たとえば、歌わんとする思想があって、それが十七文字になり、三十一文字《みそひともじ》なりに現われたり、感情があって、しかして後に平仄《ひょ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いる。 ははあ、これは珍しい。婦人で、才気ある婦人は必ずしも珍しいとはしない、三十一文字《みそひともじ》を妙《たえ》なる調べもて編み出し、水茎のあとうるわしく....
女大学評論」より 著者:福沢諭吉
法律なども一通り人の話を聞て合点する位の嗜《たしな》みはなくて叶わず。遊芸和文|三十一文字《みそひともじ》などの勉強を以て女子唯一の教育と思うは大なる間違いなる....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
は、家計の許す限り等閑にす可らず。但し今の世間に女学と言えば、専ら古き和文を学び三十一文字《みそひともじ》の歌を詠じて能事《のうじ》終《おわ》るとする者なきに非....
フシギな女」より 著者:坂口安吾
せたって、糸口はつかめない。たとえば平沢氏の手記の如くに、富士山や如来様かなんか三十一文字によみこんで心境をのべたてられても、タンテイたるもの手のほどこしようは....
曙覧の歌」より 著者:正岡子規
麦の飯、藜《あかざ》の羹《あつもの》と歌わん。饅頭、焼豆腐を取ってわざわざこれを三十一文字に綴《つづ》る者、曙覧の安心ありて始めてこれあるべし。あら面白の饅頭、....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
両陛下の御歌を拝見せられ、元老院議官というお役をお勤めでした。その頃私がぽつぽつ三十一文字を並べましたので、亀井家で何かお集りのあった時、お父様が福羽氏にお目に....
三枚続」より 著者:泉鏡花
唄の師匠よ。」 「何を、私なあ味噌|一漉てえやつなんです。」 「味噌一漉? ああ三十一文字か。」 「その野郎だ。」と、愛吉は胸を張った。 「歌の先生、三十一文字....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
写真術を知らず、スケッチはできず、余儀なく耳目に触れたる奇異の現象は、言文一致的三十一文字、または二十八言等にて写しおきたれば、本書中にその糞詩泥歌をもあわせて....