三十五日[語句情報] » 三十五日

「三十五日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三十五日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
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ゆず湯」より 著者:岡本綺堂
かされた。当日の会葬者一同には白強飯《しろおこわ》と煮染《にしめ》の辨当が出た。三十五日には見事な米饅頭と麦饅頭との蒸し物に茶を添えて近所に配った。 万事が案....
大島が出来る話」より 著者:菊池寛
。夫人の温情を、想い起す毎に、譲吉の心の空虚は、何時迄も消えなかった。 夫人の三十五日の法事に、近藤家を訪うた譲吉は、夫人の妹に当る早川夫人から「お祝」と書い....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
し、殊に女には出来ない商売であるから、小僧の次八は平七の方にたのんで、お国は夫の三十五日の済むのを待って、世帯《しょたい》を畳んでひと先ず浅草の叔母の家へ引き取....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
歌女寿が経師職の店へぶらりと来て、店に仕事をしている弥三郎を表へ呼び出した。娘の三十五日の配り物や何かについて少し相談したいことがあるから、今夜ちょいと家へ来て....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
死傷者は少ないとの事である。去る三月十日の空襲は死傷がひどく、昨日も四十七ヵ所で三十五日の供養が行なわれ、僧侶は巻ゲートルで、トラックにのって廻ったそうである。....
雛妓」より 著者:岡本かの子
わたくしの実家の父が歿くなってから四月は経つ。わたくしのこころは、葬儀以後、三十五日、四十九日、百ヶ日と過ぐるにつれ、薄らぐともなく歎きは薄らいで行った。何....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
たのには、みんなもおどろかされた。当日の会葬者一同には白強飯と煮染の弁当が出た。三十五日には見事な米饅頭と麦饅頭との蒸物に茶を添えて近所に配った。 万事が案外....
怪星ガン」より 著者:海野十三
、ばくだいなる損失をかえり見ず、指定されたその現場へ急行したのです。それには正味三十五日かかりましたよ。しかもそれからこっちずっとこのあたりを去らないで、あなた....
入梅」より 著者:久坂葉子
が判らなくなり、その死に方は本当にかわいそうなものだった。軽井沢で葬いをすませて三十五日たったけれど作衛はすっかり沈んでしまい、毎日、位牌の前にすわって泣いてい....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
がだんだんに高くなるので、お筆も居たたまれなくなったらしく、三月のはじめ、お蝶の三十五日の墓参をすませると、いよいよ思い切って溝口家を立ち去ることになったが、そ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
敗走し、戦火が次第に関東から奥州へと延びる気配になったころ、父の兆久と兄の天鬼が三十五日の回向かたがた現れて、 「どうだ。ここも迫ッつけ戦場になるかも知れんし、....
南極の怪事」より 著者:押川春浪
かかる間にブランコ岬の沖を過ぎ、昔は妖女住みしと云うシエルボロ島の間を抜け、航海三十五日目にして寄港せしはアフリカ南端のテーブル湾なり、ここにて船は飲水食料等を....
有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
がだんだんに高くなるので、お筆も居たたまれなくなったらしく、三月のはじめ、お蝶の三十五日の墓参をすませると、いよいよ思い切って溝口家を立去ることになったが、その....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
も海辺まで追いつめられてしまう。海の上は舟軍で封じていたのですね。こうして、実に三十五日という日数を費して、一人一歩の列をくずさずに遂に海岸線まで人垣が移動到達....
春泥」より 著者:久保田万太郎
く眼を交した。 「たしか、しかし……」さりげなく小倉はいった。「ちょうど、今日、三十五日に……?」 「そうだ、そうなるんだ。」由良はすぐ引取って「だから、これか....