三十棒[語句情報] » 三十棒

「三十棒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三十棒の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
春昼」より 著者:泉鏡花
「丁ど貴下のような方で、」 呀? 茶釜でなく、這般文福和尚、渋茶にあらぬ振舞の三十棒、思わず後に瞠若として、……唯苦笑するある而已…… 「これは、飛んだ処へ引....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
畸人伝かなにかにあったっけ、あれだけの詩を作れるくせに乞食している横着者、まさに三十棒に価する、その詩を一つ……」 一人が、そこで、詩を吟じ出してしまいました....
勉強記」より 著者:坂口安吾
で、高僧を訪ねることが、稀にはあった。坊主は人の頭を遠慮なくぶん殴るという話で、三十棒といったりして、ひとつふたつと違うから、出発に際して、充分に覚悟をきめる必....
工学博士末広恭二君」より 著者:寺田寅彦
んか延ばして大家になっちゃ駄目だぞ」と云った事を記憶する。この辛辣にして愉快なる三十棒の響きは今にして筆者の耳に新たなるものがある。ちなみに君は生涯髭を蓄えず頭....
行雲流水」より 著者:坂口安吾
いさゝか妬たましく感じる。いゝ年をして、とても一喝どころの段ではない。和尚の方が三十棒をくらう必要があるのである。 「当世は、久米の仙人などはショッチュウ目玉を....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
を睥睨威圧するは、丁度|墨染の麻の衣の禅匠が役者のような緋の衣の坊さんを大喝して三十棒を啗わすようなものである。 この椿岳は如何なる人物であった乎。椿岳を語る....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
燈様が居られたならばあるいは破顔微笑されたかも知れません。あるいは叱咤の声と共に三十棒を喰わされたかも知れませんなど思うて、だんだんそういう観念が深くなるにつれ....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
棒切れを貸せ」 愚堂はいって、彼の拾った棒切れをうけ取った。武蔵は、頭上に下る三十棒を観念して、眼をふさいでいたが、棒は彼の頭には来ないで、彼の坐している外を....