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「三千歳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三千歳の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一 「あなたはお芝居が好きだから、河内山《こうちやま》の狂言を御存知でしょう。三千歳《みちとせ》の花魁《おいらん》が入谷の寮へ出養生をしていると、そこへ直侍《....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
………………………… ※はれて逢われぬ恋仲に、人に心を奥の間より、しらせ嬉しく三千歳が、 このうたいっぱいに、お蔦急ぎあしに引返す。 早瀬、腕を拱きものおもい....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
の初演当時、河内山宗俊(団十郎)片岡直次郎(菊五郎)金子市之丞(左団次)大口屋の三千歳(岩井半四郎)という顔ぞろいで、いずれも好評を博したと云うことも確かに一つ....
ニューフェイス」より 著者:坂口安吾
しているから、まちがってもハゲの話をしちゃいけないぜ。オーさんは酔っ払うと清元の三千歳を語る癖があるんだが、その時は渋いですネ、と云わなきゃならない。水商売は本....
役者の一生」より 著者:折口信夫
もう彼がすがれた頃だった。 羽左衛門が梅幸を失って、一時源之助を相手にして、直侍三千歳を出した頃には、源之助は如何にもいい芸を見せたが、それが又如何にもすがれて....
越後獅子」より 著者:羽志主水
た。一体、今夜は、大師匠(延津○の師匠|喜知太夫《きちだゆう》)が、ラジオで、『三千歳《みちとせ》』を放送すると云うんだし、丁度今、夫れを習って居るんだから、聞....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
。」などと漱石氏は物優しい低い声で話していた。千賀菊というのは『風流懺法』で私が三千歳と呼んだ舞子であった。 多くの舞子が去った後に残っていたのは、此の十三歳....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
の宿へ運んで来てくれるのだったが、何とも言えないその感じの寒さ情なさ。森田屋へ、三千歳を預けた直はんもかくやで、いくら大べら棒の私でもたいていそれがどんな種類の....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
」 「ちょっと見掛けませんね、あのくらいなのは。商売がらお恥かしいんだけれど……三千歳おいらんを素人づくりに……おっと。」 と両袖を突張って肩でおどけた。これ....
源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
内山、菊五郎の直次郎、左団次の市之丞、すべて初演同様の顔触れである中で、源之助は三千歳を勤めた。これも初演は半四郎の役であった。こういうわけで、半四郎歿後の半四....
深川の散歩」より 著者:永井荷風
衛門、栄升の太兵衛に蝶昇の善六。二番目は「河内山」で蝶昇が勤めた。雷蔵の松江侯と三千歳、高麗三郎の直侍《なおざむらい》などで、清元《きよもと》の出語りは若い女で....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
の博徒に旅費を恵むことを辞さなかった。トスカは逃竄《とうざん》の貧士に食を与え、三千歳《みちとせ》は無頼漢に恋愛の真情を捧げて悔いなかった。 此《ここ》に於て....