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三味線を弾く
「三味線を弾く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三味線を弾くの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
味線をぽつんぽつんと弾《ひ》き出した音がきこえた。かれはお津賀の家へ来ても時々に
三味線を弾くことがあるので、女房も別に不思議には思わないで自分の米を磨《と》いで....
「縮図」より 著者:徳田秋声
顔は恐いが新内は名取で、歌沢と常磐津も自慢の福太郎が、そういう時きっと呼ばれて、
三味線を弾くのだった。 この男が来ていると、銀子は口がかかっても座敷へ行くのが....
「足迹」より 著者:徳田秋声
と二人で大入り場で済まして来ることもあった。 家にいると、仕立てものをするか、
三味線を弾くかして、やっと日を暮したが、そうしていてもやはり心が淋しそうであった....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
、私の血の中を走っているような気がする。 例えば父は、浄るりを語っている、母は
三味線を弾く、夜は夜店を見てあるく。そして、太鼓まんじゅうと、狐まんじゅうと、ど....
「怪譚小説の話」より 著者:田中貢太郎
て人家も何もないところで、そして、東から来ると山の取付に三味線松という天狗が来て
三味線を弾くという伝説の松があって、私なども少年の時はひどく怖かった。 某日の....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
な四角張った案内は久しく聞いたことがなかった。御倹約令以来、侍は土蔵の中へ入って
三味線を弾くくらいで、益満一人のほか、ぴたりと、稽古をしに来なくなったし――富士....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
のいて明治座へ行こうという麺麭屋の物置の前に、常店で今でも出ていまさ、盲目の女の
三味線を弾くのがあります。投銭にはちゃちゃらかちゃん頤を撫でて、 「悪くない、う....
「破れわらじ」より 著者:三好十郎
う一つ唄いますけんね、その後で木びき歌ば唄うてなあ。 五郎 うん…… およね (
三味線を弾く) 「博多帯しめ 筑前しぼり 筑前博多の帯を締め 歩む姿が ありゃ....
「冒した者」より 著者:三好十郎
室を占領している。サッパリとした、いつも機嫌の良い人柄だ。ただ時折、夢中になって
三味線を弾くが、そういう時に声をかけてはならない。先程から微かに聞こえて来ている....
「文楽座の人形芝居」より 著者:和辻哲郎
先で、指が動くようになっている。女の手は指をそろえたままで開いたり屈めたりする。
三味線を弾く時などは個々の指の動く特別の手を使う。男の手は五本の指のパッと開く手....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
。実の形が三味線の撥に似ているので、小児はこれを採って左の手の母指の爪に当てて、
三味線を弾くといって戯れ遊んだ。山口県の厚狭郡では「猫の三味線」と呼び、愛媛県の....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
みて、その添削を他に請うということが、俳句を作る第一歩であります。謡を習うのでも
三味線を弾くのでもまず皮切をするということがその芸術に足を踏み入れる第一歩であり....