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「三夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
ふるしたこの一句に言い尽くしたというように、男は晴れやかな眉をあげて、あしたは十三夜という九月なかばのあざやかな月を仰いだ。男は今夜の齢《よわい》よりも三つばか....
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
もあどけない顔を真紅《まっか》に染めていた。 半月あまりは夢のようにたった。十三夜は月が冴えていた。半九郎は五条に近い宿を出て、いつものように祇園へ足を向けて....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
に出て白い、月の形はここでも別にかわりは無かった、浮世《うきよ》はどこにあるか十三夜で。 先へ立った婦人《おんな》の姿が目さきを放れたから、松の幹《みき》に掴....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
とぼ畑を出掛けた時は、日は早く松の梢をかぎりかけた。 半分道も来たと思う頃は十三夜の月が、木《こ》の間《ま》から影をさして尾花にゆらぐ風もなく、露の置くさえ見....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
がはいっていた。徳さんの持っている薄の穂が夕闇のなかに仄白くみえた。 「今夜は十三夜ですか。」と、私はふと思い出して云った。 「へえ、片月見になるのも忌ですから....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
何か変ったことはなかったか」と訊いた。貫一は異状なしと嘘をついた。 その次の第三夜は、葛飾へ出掛けた。 二度あることは三度あるというが、ふしぎにも同じことが....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
しらえて、氷の室をでる。そしてまた一歩一歩、氷上行軍がはじまるのであった。 第三夜をおくり、第四夜を氷上にむかえた。 先頭に立って歩いていた松川理学士が、一....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
らこちらの都合上、日取が思う壺にはならないで、十一月の上旬、潤年の順におくれた十三夜の、それも四日ばかり過ぎた日の事であった。 ――居待月である。 一杯飲ん....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
簾もないのに―― ――それが、何と、明い月夜よ。明神様もけなりがッつろと、二十三夜の月待の夜話に、森へ下弦の月がかかるのを見て饒舌った。不埒を働いてから十五年....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、怪しき精のごとき南瓜の種が、いつしか一面に生え拡がり、縦横無尽に蔓り乱れて、十三夜が近いというのに、今が黄色な花ざかり。花盛りで一つも実のない、ない実の、その....
「『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
ら『地球盗難』を刊行したが、これは意外に好評であった。この『地球盗難』はその後、三夜連続のラジオドラマとして放送され、更に好評を博した。それでいよいよ待望の科学....
「月の夜がたり」より 著者:岡本綺堂
一 Ｅ君は語る。 僕は七月の二十六夜、八月の十五夜、九月の十三夜について、皆一つずつの怪談を知っている。長いものもあれば、短いものもあるが、....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
方なしと思いながらも、なお心配せしが、終に疲れて眠れり。 四 大雪山の第三夜 昨日は他所事と思いしに、今日は我らも一足分の草鞋が欠乏しそう也。綱は以て....
「影」より 著者:岡本綺堂
ゃあ夜道も安心だ。（窓のかたを見かえる。）今夜は好い月ですね。 重兵衛 旧暦の十三夜ですよ。（思い出したように笑う。）眼の前に薄は沢山｜生えていながら、今夜は供....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
によって塵が舞い上がる。音楽の演奏もすでに終わっているが歓びの宴はまだ果てず、十三夜の月はこのよい日を照らしている。） 当日の食品中、日本の練りようかんおよび....