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三幅
「三幅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三幅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
時に画幅など見たって何の興味があろう。岡村が持って来た清朝《しんちょう》人の画を
三幅程見たがつまらぬものばかりであった、頭から悪口も云えないで見ると、これも苦痛....
「行人」より 著者:夏目漱石
う》の人で、その薄く禿げかかった頭が後《うしろ》にかかっている探幽《たんゆう》の
三幅対《さんぷくつい》とよく調和した。
彼らは二人とも袴《はかま》のまま、羽織....
「三斜晶系」より 著者:寺田寅彦
すると同時にまた、現在この眼前の食堂の中に期せずして笑い上戸おこり上戸泣き上戸|
三幅対そろった会合があったのだという滑稽なる事実に気がついたのであった。 (昭和十年十一月、中央公論)....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
、十畳へ敷詰めた絨毯の模様も、谷へ落葉を積んだように見えて薄暗い。大きな床の間の
三幅対も、濃い霧の中に、山が遥に、船もあり、朦朧として小さな仙人の影が映すばかり....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
列伝 免職大学教授として有名なのは、東大の所謂三太郎と九大の佐々、向坂、石浜の
三幅対だろう。この人達は今更私は述べようとは思わぬ。尤も今では前者の中、大森氏だ....
「落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
す。お茶碗などは、そんな時特別にしまいこんである桐の箱より出します。床の間には、
三幅のかけ軸がかけられ、大きな七宝焼の壺にその季節々々の一番見事な花が活けられま....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
ぬ事だが、今度また麺麭粉の研究所を新たに設立し既設の製糖並びに醸造研究所とともに
三幅対を作るそうである。その設備のごときずいぶん大きなもので、例えばその倉庫には....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
全画は又「二十五菩薩来迎図」とも称せられ、恵心僧都の筆という伝説のある絹本の大幅
三幅に収められた一つの構図である。もとよりその全体を目前にしなければ説明もしかね....
「書記官」より 著者:川上眉山
付きの手炉に、一閑釣瓶の煙草盆、床には御自慢の探幽が、和歌の三夕これを見てくれの
三幅対、銘も聞けがし宗甫作の花入れに、野山の錦の秋を見せて、あわれ心を筑紫潟、浪....
「あゝ二十年」より 著者:上村松園
の御買上げを得た時のことを思い合わせまして、今度皇太后陛下にお納め申し上げました
三幅対「雪月花図」とは、今日までの私の長い画家生活中に、対照的な双つの高峰を築く....
「画道と女性」より 著者:上村松園
ろうか。最初の気持では、今の皇太后陛下が皇后宮に居られた頃に御下命を承った雪月花
三幅対の図がすでに小下図を差し上げて御内覧まで得ていながら伸び伸びとなっているの....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
今夏は、私は誠にすがすがしい心持でおります。と申しますのは、この六月、皇太后陛下御下命の御用画の
三幅双を完成いたしまして、折りから、京都行啓中の陛下に、目出度く上納申し上げ得た....
「無表情の表情」より 著者:上村松園
ますし、また人にも説くこともあります。 私はこの頃、皇太后陛下の思召によります
三幅対の制作に一心不乱になっております。これは今から二十一年も前に御仰せを蒙った....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
「まず先生のお作なら、安永七年にお書卸しの黄表紙お花半七を始め、翌年御開板の遊人
三幅対、夏祭其翌年、小野篁伝、天明に移りましては、久知満免登里《くちまめどり》、....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
ょうぶ》の花咲乱れたる八橋《やつはし》に三津五郎《みつごろう》半四郎歌右衛門など
三幅対《さんぷくつい》らしき形して彳《たたず》みたる、あるひは両国花火の屋形船《....