三弦[語句情報] » 三弦

「三弦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三弦の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幻談」より 著者:幸田露伴
、洒落《しゃれ》が分らないような者じゃそれになっていない。遊客も芸者の顔を見れば三弦《しゃみ》を弾《ひ》き歌を唄わせ、お酌《しゃく》には扇子《せんす》を取って立....
竜舌蘭」より 著者:寺田寅彦
かな家じゅうにひびいて、それがまた一種の眠けをさそう。中二階のほうで、つまびきの三弦の音がして「夜の雨もしや来るかと」とつやのある低い声でうたう。それもじきやん....
日本楽器の名称」より 著者:寺田寅彦
に書いてみる。もちろん玄人筋の考証家には一笑の値もないものであろう。 (三味線)三弦、三線、三皮前、三びせんなどいろいろの名がある。『嬉遊笑覧』や『松屋三絃考』....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
なかった。 ヒューッとはいる下座の笛、ドンドンと打ち込む太鼓つづみ、嫋々と咽ぶ三弦の音、まず音楽で魅せられる。 真っ先に開いたは「鏡山」で、敵役岩藤の憎態で....
朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
上に手を伏せたまま唄《うた》っていることがある。感興が横溢《おういつ》すれば、十三弦からはみ出してしまうほどの、無碍《むげ》の芸術境に遊ぶ人だった。 「では、河....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
南は浪逆《なさか》浦を咫尺《しせき》の間に見る地である。昔は遊郭妓樓の艶めかしい三弦の音を聞きかつ聴きして、白粉の香にむせぶ雰囲気中に遊蕩する粋な別天地であった....