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「三役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三役の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
じゃが、栄湖というのはあの四条派の久和島栄湖であろうな」 「へえい。新画番付では三役どころの画工だそうにござります」 「すると、相当な値ごろのものじゃな」 「へ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
谷中三十三か村の庄屋は上松の陣屋へ呼び出される。吉左衛門の家は代々本陣庄屋問屋の三役を兼ねたから、そのたびに庄屋として、背伐りの厳禁を犯した村民のため言い開きを....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
放せなかった。 そういう吉左衛門も、代を跡目相続の半蔵に譲り、庄屋本陣|問屋の三役を退いてから、半年の余になる。前の年、文久二年の夏から秋へかけては、彼もまだ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
匠をそっくり崩さずに置いてあるところだ。代を跡目相続の半蔵に譲り、庄屋本陣問屋の三役を退いてからの父が連れ添うおまんを相手に、晩年を暮らしているところだ。 そ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
た。お粂はそういう子だ。父祖伝来の問屋役廃止以来、本陣役廃止、庄屋役廃止と、あの三役の廃止がしきりに青山の家へ襲って来る時を迎えて見ると、女一生の大事ともいうべ....
青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
ッちゃんを励まして、共に外へでた。まだ中入前で、久須美は何も知らずサジキに坐って三役の好取組を待っているのだが、私は急に心がきまると、久須美のことはほとんど心に....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
の相撲とりだ。六尺三十貫、頭もあるし、順調に行けば、横綱、大関はとにかくとして、三役まではとれた男だ。不動岩とガブリ四ツになったハズミに、不動岩の歯が新川の眉間....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
を描き出すことができました。まったく結果だけを見たら、それが、あのまたとない一人三役――ねえ夫人、貴女はたぶん、それを御存知ないのでしょうね」 「いいえ、その病....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
然裏向きお岩の疑問が起ってきて、幸いだんまりの場面の暗さを機に、あれが誰かの一人三役ではないかとの疑いも起ってくるのだった。 しかし、そうしているうちに、舞台....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
のなのであった。気宇の広濶希望の雄大、任侠的の精神など、日本海賊史のその中でも、三役格といわなければならない。産まれは駿州江尻在、相当立派な網持ちの伜で、その地....
俳優倫理」より 著者:岸田国士
ことがあった。その聖職者は、人間であると同時にまた神であり、悪魔であるという一人三役を演じることになる。 これはさっき聖職者の職業的な必要からということを云い....
かもじの美術家」より 著者:神西清
と伯爵、――「だが一刻も早く立戻って、女役者どもの髪を作るのだぞ。今囘リューバは三役三様に髪をととのえてやらねばならん。そして芝居がはねたら、聖女ツェツィリヤの....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
えば、座頭の俳優が実際においては一役か二役しか勤めていない場合でも、ほかに二役か三役かの役割が附け加えられてあるが、それはでたらめにこしらえた嘘の役割である。そ....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
団十郎ら出勤。 ○二月、新富座にて「忠臣蔵」を上演。九蔵の師直、由良之助、勘平の三役が評判となる。 ○五月三十一日、四代目嵐璃寛、大阪に死す、五十八歳。大阪にて....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
昔から党会計に関係しない。社会主義政党は昔から党会計が委員長、書記長とならんで党三役と呼ばれ、重要な職務となっている。この会計がいるため、私の書記長は続いている....