三拝[語句情報] » 三拝

「三拝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三拝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
のだな、これは御挨拶を申さずばなるまい」と、そこで髯将軍は恭《うやうや》しく脱帽三拝し、出鱈目《でたらめ》の祭文《さいもん》を真面目|臭《くさ》って読み上げる。....
軍用鮫」より 著者:海野十三
して、 「うーむ、これあるかな、東洋ペン鬼の言や」 と、はるかに東天を仰いで、三拝九拝した。これは楊《ヤン》博士が気違いになったのではなくして、いまこそ彼は、....
振動魔」より 著者:海野十三
僕は自らそれを締めてその鍵を、呉子女王の胸に懸け、常は淡紅色の垂幕を距てて遙かに三拝九拝し、奴隷の如くに仕えることも決して厭わないであろう。しかしながら友人柿丘....
風流仏」より 著者:幸田露伴
仏体を作りて未得安心 勇猛精進潔斎怠らず、南無帰命頂礼と真心を凝し肝胆を砕きて三拝|一鑿九拝一刀、刻み出せし木像あり難や三十二|相円満の当体即仏、御利益疑なし....
人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
あった。 2 有頂天になって、“人造人間戦車”の設計図を押し戴いて、三拝九拝しているのは、珍らしや醤買石であった。 醤は、サロン一つの赤裸であった....
毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
ったので、博士をいい加減にあしらった。着換えをすますと彼は博士の前に出て恭々しく三拝九拝の礼を捧げ、踵をかえして、部屋を出でんとすれば、何思ったか金博士は、急に....
梟雄」より 著者:坂口安吾
って逃げたのも笑止であるが、腹が立たないわけではない。しかるに、野荒しのあとに、三拝九拝の縁談とは虫がよすぎるというものだ。 ところが道三は意外にも軽くうなず....
中庸」より 著者:坂口安吾
てあげられるという劇がでた。ところが、あげられる役が茂七の倅であった。彼は泣いて三拝九拝するが及ばず、後手にいましめられてえんえんと号泣しつつ引ッ立てられるので....
心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
まうもんですから、旦那だけが頼みの綱で。どうか、まア、よろしくお頼みいたします」三拝九拝のていで、くれぐれも頼んで戻ったのである。 その晩八時に勝美とミドリの....
貞操問答」より 著者:菊池寛
れに、義姉は、私の父には主人筋に当る子爵家のお姫さまでしょう。兄も、死んだ母も、三拝九拝して、来て頂いたんでしょう。だから、家じゃまるで、女王さまのような勢いよ....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
とは私を祠へつれて行って私に拝めと云った。無宗教の私は云われるままに祠に向かって三拝した。 と老人が私に云った。「若者よ、これは吾らの神じゃ。吾ら羅布人の神な....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
て、近代小説の端の歩を突く新しさもなかったことは、私にとっては不満であった。一刀三拝式の私小説家の立場から、岡本かの子のわずかに人間の可能性を描こうとする努力の....
迷信解」より 著者:井上円了
。かかるときには老狐に謝してそのゆるしを得るよりほかに道なしと思い、地上に座して三拝九拝すれども、依然として暗夜のありさまなれば、老僕大いに困りおりたるところへ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
に仏陀世尊の姿を現わして尊き金剛道場に坐せられた。優婆掬多尊者はその姿を見て自ら三拝せざるを得なかったという。それほど尊く現われた。そのごとく悪魔の王が真実仏陀....
魯迅さん」より 著者:内山完造
どうしますか、ときいたら会いましょうという。そこでこの方が魯迅さんですというと、三拝九拝の礼をしてから話を繰返した。すると魯迅さんは、その正月に朝日新聞に「上海....