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三文判
「三文判〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三文判の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
した。そして筍《たけのこ》の皮を剥《は》ぐように幾枚もの紙を剥がすと真黒になった
三文判がころがり出た。彼れはそれに息気《いき》を吹きかけて証書に孔《あな》のあく....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
彼は説明しはじめた。字の読めない漁夫たちが、一体何が書いてあるのか知りもしないで
三文判を押した雇傭契約書の内容についての説明であった。病気又は飲酒、その他の事故....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
ばさんは急に、にこにこしている。手紙が来て判を押すと云う事はお祭のように重大だ。
三文判の効用。生きていることもまんざらではない。
急にせっせと童話を書く。
....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
人の中誰でも宜いから金を受取り、私の身を渡したと云う請判が有れば宜いんだがね……
三文判でも構やアしないが、男の手でなければいけないの、おりゅうの身の上に付いて…....
「フシギな女」より 著者:坂口安吾
男を見たのは山口さんが一人なのだから。 信用組合へ十四万円おろしに行った女は、
三文判だからダメですと云われて、では出直して参ります、と引さがったそうだ。兇行の....