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三日にあげず
「三日にあげず〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三日にあげずの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ても、とんと御返事と申すものは頂けません。が、若殿様は、一向それにも御頓着なく、
三日にあげず、御文やら御歌やら、あるいはまた結構な絵巻やらを、およそものの三月あ....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
気味悪そうにこんな会話を交換する事もないではなかった。
旦那の牧野《まきの》は
三日にあげず、昼間でも役所の帰り途に、陸軍一等主計《りくぐんいっとうしゅけい》の....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
かった。すぐに打ち返してお光に宛てた手紙をよこした。お光ばかりでなく、栄之丞にも
三日にあげずに手紙をよこすようになった。 起請を焼いたのにも、いろいろの訳があ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
はいってみると実にびっくりするような立派な家に住んでいるという訳で、旦那の高山は
三日にあげずに通って来る。ときどきには同役や御用達町人なども連れて来る。そこで、....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
都もかねて覚悟していたとおり「空襲される都」とはなった。 米機B29の編隊は、
三日にあげず何十機も頭上にきて、爆弾と焼夷弾の雨をふらせ、あるいは悠々と偵察して....
「雪魔」より 著者:海野十三
が居ないからだろう」 「それもあるだろうがな、しかし噂に聞けば、五助ちゃんたちは
三日にあげず山登りに忙しいそうだ」 「山登りって、どの山へ登るの。こんなに雪が降....
「父」より 著者:金子ふみ子
れなかった。二人はまた山の家へ引きあげて来た。家は一層ごたつき始めて、父と母とは
三日にあげず喧嘩した。 二人が争うとき私はいつも母に同情した。父に反感を持ちさ....
「無毛談」より 著者:坂口安吾
る。 そのころ私は自分の恋にかゝりきって、多忙をきわめ、ウワの空で暮していた。
三日にあげず女の人から手紙がきて、私がまた郵便のくる時間になると落付かないから、....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
「オタツに一円ずづ何回まきあげられたか」 ときいてみると、山にこもっている時は
三日にあげずきていたし、そうでない時も十日か廿日目にブラリときて、一円ずつせしめ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
も昔から信心していた。教祖の膝下に身を投じたから、悟りをひらいたのか、ちかごろは
三日にあげず全作を見舞って、 「神様に祈って病気を治してあげるから、会っておくれ....
「火の扉」より 著者:岸田国士
、ということが、今夜はじめて問題になりだした。それは実に、とつぜんのことである。
三日にあげず彼女に会い、そのたびごとに、なにか口実のようなものを作ることにすこし....
「奉行と人相学」より 著者:菊池寛
際的であった。召使いの男女などを連れて来させて、臨床的な講義だった。 左膳は、
三日にあげずやって来た。越前が、拙者の方からお邸へお伺いすると云ってもきかなかっ....
「おせん」より 著者:邦枝完二
わな」 「あっしゃァまだ瘡気の持合せはござせんぜ」 「なにないことがあるものか。
三日にあげず三|枚橋へ横丁へ売女を買いに出かけてるじゃないか。――鼻がまともに付....
「瘤」より 著者:犬田卯
、他の村会議員――瘤派の連中は何々委員とか、何々調査員とかいう役目をかねていて、
三日にあげずにその辺をうろつき廻り(たとえばどこの田圃の石橋はどうなっているとか....
「ある恋の話」より 著者:菊池寛
ましたから、彼女の愛情は、当時私の妻が独占していると云う形がありました。従って、
三日にあげず、私達の新家庭を尋ねて来ました。美しい容貌を持ちながら十八の年から後....