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三曲
「三曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「乞食学生」より 著者:太宰治
し蹴ころがしして歩いた。まっすぐに家へ帰る気力も無い。私の家は、この三鷹駅から、
三曲りも四曲りもして歩いて二十分以上かかる畑地のまん中に在るのだが、そこには訪ね....
「狂言の神」より 著者:太宰治
、まこと敬虔《けいけん》の心でお礼を申し述べ、教えられたとおりの路をあやまたずに
三曲りして、四曲りした角に、なんなく深田久弥のつつましき門札を見つけた。かねて思....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
く影を隠してふたりのあとをつけました。 5 ひと曲がり、ふた曲がり、
三曲がりと曲がって、忍びに忍びながら、ふたつの影は、通り新石町をまっすぐに柳原へ....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
みますと、こんな具合になりました。(と、別紙のような曲線図を示す)九時前後に於て
三曲線は特異な変化を表わしているではありませんか。私共にとって幸いなことには、当....
「食魔」より 著者:岡本かの子
社会は、彼の前に廻っては刺激と思い付を求めねばならなかった。彼の人気は恢復した。
三曲の演奏にアンコールを許したり、裸体彫像に生花を配したり、ずいぶん突飛なことも....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
。凜々しくて好い。次ぎは呂昇の弟子の朝顔日記浜松小屋。まだ根から子供だ。其れから
三曲合奏の熊野。椅子にかけての琴、三絃は、見るにあぶなく、弾きにくゝはあるまいか....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
うであるか。日本の民衆音楽中でも、歌詞を主としない、純粋な器楽に近いものとしての
三曲のごときも、その表現せんとするものがしばしば自然界の音であり、また楽器の妙音....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
》も暗頭打《あんとうだ》も知ったことではないけれど、父から無心に習い覚えた伝来の
三曲。 呼続浜《よびつぎはま》から裁断橋《さいだんばし》にかかる。 こうして....
「古狢」より 著者:泉鏡花
、次第に――そうそうそう肩を合わせて歩行いたとして――橋は渡らずに屋敷町の土塀を
三曲りばかり。お山の妙見堂の下を、たちまち明るい廓へ入って、しかも小提灯のまま、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《かな》ではじめた時が、合奏のはじまる時であります。始まる時に何等の合図もなく、
三曲のうちの何れかの一方が音締《ねじ》めをすると、期せずして他の二人が、それぞれ....
「幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
アノで、ソフトペダルが、とてもききすぎて、戸惑っちまい、不出来だったと思います。
三曲とも、とても好きな曲です。タンゴには、少し思い出などあったりしてね。さてその....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
公演用の記念すべき最初の劇場が生れた。そしてこの第一回公演に選ばれた曲目は、左の
三曲目であった。 北村季晴氏作 歌劇「ドンブラコ」 本居長世氏作 喜歌劇「浮れ達....
「キド効果」より 著者:海野十三
博士は、お独りで感に堪えながって居られた。 「はア、はア――」 (で、これは早く
三曲線の意味を呑みこまないと、先生に対して申訳ない――申訳ないらしい)と丘助手は....
「イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
すが、今回は三月一ぱいを全部記念公演に当てまして、「ノラ」「幽霊」「復活の日」の
三曲を三旬に分ち、築地の誇りとする三演出家の担当のもとに舞台にのせる予定でありま....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
めて詩趣を掬すべき情味があった。今の道徳からいったら人情本の常套の団円たる妻妾の
三曲合奏というような歓楽は顰蹙すべき沙汰の限りだが、江戸時代には富豪の家庭の美く....