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「三月堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三月堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宝に食われる」より 著者:宮本百合子
白く乾いた道の上こそ、草履の端から立つ埃がむっとしておれ、たった一歩、例えばまあ三月堂から男山八幡へ行く道、三笠山へ出る道を右にそれて草原に出て見る、そこで人影....
大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
松林の中で、僕にはだんだん何か異様《ことざま》なものにおもえて来てならなかった。三月堂の金堂にて 月光菩薩像《がっこうぼさつぞう》。そのまえにじっと立っている....
あしびの花」より 著者:土田杏村
たりへかけての広つぱに見られる。が、この辺のものは大抵孤立した樹叢だ。東大寺から三月堂、手向山神社あたりにかけて見られるものは、木のたけも喬木のやうに高く、それ....
回想録」より 著者:高村光太郎
拓いている。そういう意味であの像はなかなかいいと思う。天平の乾漆は概して皆よい。三月堂の不空羂索なども、大らかな堂々とした所があって、お頭も案外写生だけれども美....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
音立像もこれに劣らぬ美の最もいさぎよきものである。 天平盛期となるとまず東大寺三月堂の乾漆の巨像|不空羂索観音があり、雄偉深遠で、しかも写実の真義を極めている....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
所謂古墳時代末期の遺物として、墳墓中から極めて稀に発見せらるる以外には、正倉院・三月堂・春日神社・大三島神社等の古社寺に往々保存せられて、考古学者はこれを奈良朝....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
この辺の切妻は、平の勾配が微妙で、よほど古風ないい味を持っているように思われる。三月堂の屋根の感じが、おぼろげながら、なおこの辺の民家の屋根に残っているのである....