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「三段〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三段の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
羅生門」より 著者:芥川竜之介
めから、この上にいる者は、死人ばかりだと高を括《くく》っていた。それが、梯子を二三段上って見ると、上では誰か火をとぼして、しかもその火をそこここと動かしているら....
老年」より 著者:芥川竜之介
をなでながら、小さな体を一層小さくするばかりである。 それでも妙なもので、二段三段ときいてゆくうちに、「黒髪のみだれていまのものおもい」だの、「夜《よ》さこい....
るしへる」より 著者:芥川竜之介
が所蔵の古写本の如きは、流布本と内容を異にする個所が多少ある。 中でも同書の第三段は、悪魔の起源を論じた一章であるが、流布本のそれに比して、予の蔵本では内容が....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
窓のない部屋に似ている。人生の展望は少しも利かない。 機智 機智とは三段論法を欠いた思想であり、彼等の所謂《いわゆる》「思想」とは思想を欠いた三段論....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
論である。「順天時報《じゅんてんじほう》」はそのために大きい彼の写真を出したり、三段抜きの記事を掲《かか》げたりした。何《なん》でもこの記事に従えば、喪服《もふ....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
に、庭へ出る階段を降《くだ》ることにした。すると下から下士が一人、一飛びに階段を三段ずつ蝗《いなご》のように登って来た。それが彼の顔を見ると、突然|厳格《げんか....
卑怯者」より 著者:有島武郎
ていた。 扉の後には牛乳の瓶《びん》がしこたましまってあって、抜きさしのできる三段の棚の上に乗せられたその瓶が、傾斜になった箱を一気にすべり落ちようとするので....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
で聞こえて来た。と思うと救助縄が空をかける蛇のように曲がりくねりながら、船から二三段隔たった水の中にざぶりと落ちた。漁夫たちはそのほうへ船を向けようとひしめいた....
美術曲芸しん粉細工」より 著者:阿部徳蔵
ら左へやつてしまふ気性である。で彼は、早速小さい車を註文した。そしてその車の上へ三段、段をつくつてその上へ梅だの桃だの水仙だのゝしん粉細工の花を、鉢植にして並べ....
女客」より 著者:泉鏡花
て、 「おそなわりました、御新造様。」 お民は答えず、ほと吐息。円髷艶やかに二三段、片頬を見せて、差覗いて、 「ここは閉めないで行きますよ。」 明治三十八(一九〇五)年六月....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
探偵小説の挿画に似て、われながら、浅ましく、情ない。 「南無、身延様――三百六十三段。南無身延様、三百六十四段、南無身延様、三百六十五段……」 もう一息で、頂....
縁結び」より 著者:泉鏡花
覧という、ちょっと変った題の、土地の新聞を読んでいた。 その二の面の二段目から三段へかけて出ている、清川謙造氏講演、とあるのがこの人物である。 たとい地方で....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
なッて、そういうとね。穴が開いて、こわれごわれで、鼠の家の三階建のような、取附の三段の古棚の背のね、物置みたいな暗い中から、――藻屑を曳いたかと思う、汚い服装の....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
る声に交った、支那人の女の子の泣き声です。日本人はその声を聞くが早いか、一股に二三段ずつ、薄暗い梯子を駈け上りました。そうして婆さんの部屋の戸を力一ぱい叩き出し....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いたるたしかな一歩だということになります」 用心深い老紳士はこの説明をきいて、三段論法の推理にしたたか悩まされ、十倍もひどく眉をしかめた。一方、霜降り服の紳士....