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三段抜き
「三段抜き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三段抜きの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
論である。「順天時報《じゅんてんじほう》」はそのために大きい彼の写真を出したり、
三段抜きの記事を掲《かか》げたりした。何《なん》でもこの記事に従えば、喪服《もふ....
「世相」より 著者:織田作之助
の新聞を見れば、最近京都の祇園町では芸妓一人の稼ぎ高が最高月に十万円を超えると、
三段抜きの見出《みだし》である。 国亡びて栄えたのは闇屋と婦人だが、闇屋にも老....
「空を飛ぶパラソル」より 著者:夢野久作
かり報道してあるだけで、姙娠の事実すら書いてないのに反して、私の新聞の方には初号
三段抜きの大標題で、浴衣を着た早川医学士と、丸髷に結った時枝ヨシ子の二人が並んで....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
む園長の家族として令嬢トシ子(二〇)の写真を見た記憶があった。その記事は社会面に
三段抜きで「河内園長の奇怪な失踪・動物園内に遺留された帽子と上衣」といったような....
「帰去来」より 著者:太宰治
。受け取って、見ると、その頃私が発表した「新ハムレット」という長編小説の書評が、
三段抜きで大きく出ていた。或る先輩の好意あふれるばかりの感想文であった。それこそ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
トルそのままで……読みさしの新聞の裏面に「花嫁殺し迷宮に入る」という標題が、初号
三段抜きで掲げてありますところを特に大うつしにして御覧に入れておきます。そのうち....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
ら吾輩は全く知らなかったんだ。 むろん新聞に出ているよ。君等が生れない前の初号
三段抜きだから、今で云ったら号外ものだろう。……亜黎子未亡人の前の夫、日野有三九....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
の社会面を開いて、前の広告と同様の赤丸を施した標題を指さし示した。それは初号活字
三段抜きの大標題で、次のような記事が殆んど社会面の全面を蔽うばかりに掲載されてい....
「縊死体」より 著者:夢野久作
ンチに腰をかけた人が棄てて行ったものらしい。そのまん中の処に掲してある特種らしい
三段抜きの大きな記事が、私の眼に電気のように飛び付いて来た。 空家の怪死体 ....
「反逆」より 著者:矢田津世子
っていった。三流新聞は、日曜附録に、再び沢木教父を写真入りで紹介した。彼の善行は
三段抜きで紙面の上部に光った。本部からの称讃の言葉と共に金一封が到達した。信者が....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
見ますと『日本版心の旅路、ウソ発見器は語る犯罪と女――突然記憶を失った男』という
三段抜きの記事と共に過去を思い出そうと考えこんでいる男の写真が出ているのでした。....
「魔都」より 著者:久生十蘭
いう経路を踏んで「唄う鶴の噴水」は夕陽新聞の特種になって了った。国家的瑞兆という
三段抜きの大|標題《みだし》で手の込んだ記事を書上げ、名士、博士を総動員して感想....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
聞社からは社会部の記者が写真斑同行でやってきて記事を取り、間もなくそれは写真入り
三段抜きで仰々しく社会面へ報道された。この記事を取りにきたたいそう愛想のいい記者....
「西園寺公の食道楽」より 著者:北大路魯山人
警戒裡の日常嗜好の一端が、去る五月二十八日の「東京朝日新聞」紙上に、如上のような
三段抜きの見出しの下に、 「園公滞京中、駿河台付近の人々の不思議がったのは、園公....