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「三河島〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三河島の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、下尾久、と川に沿って、ほどよく浩然《こうぜん》の気を養いあそばしつつ、お昼食は三河島《みかわしま》村先の石川|日向守《ひゅうがのかみ》のお下屋敷、そこから川を....
赤外線男」より 著者:海野十三
銃となり、総監をはじめ各部長の面目はまるつぶれだった。 四谷に赤外線男が出た。三河島にも赤外線男が現われたと、時間と場所とを弁えぬ出現ぶりだった。尤もそれは皆....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
、有利な戦闘位置を獲得するまでは、高射砲隊の独り舞台だった。 「あれは、何だッ」三河島の方向が、ポッと明るくなった。ゴヤゴヤと真白な光りものが、水でも流したよう....
転機」より 著者:伊藤野枝
なことです。不都合なことですけれど、しかし、それが普通のことなんですから。いまは三河島に引っ込んでいるKさん、ご存じでしょう? あの人でさえ、一時は、あの問題の....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
て皈って行く。片翼になって大道に倒れた裸の浜猫を、ぼての魚屋が拾ってくれ、いまは三河島辺で、そのばさら屋の阿媽だ、と煮こごりの、とけ出したような、みじめな身の上....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
間に聞え、囃の音がシャラシャラと路地裏の大溝へ響く。…… 裏長屋のかみさんが、三河島の菜漬を目笊で買いに出るにはまだ早い。そういえば裁縫の師匠の内の小女が、た....
独房」より 著者:小林多喜二
ことあるべし 警察の留置場にいたときよく、言問橋の袂に住んでいる「青空一家」や三河島のバタヤ(屑買い)が引張られてきた。そんな連中は入ってくると、臭いジト/\....
自伝」より 著者:黒島伝治
屋の「ゴンゾ」にもなった。十九の秋だったか、二十の秋だったか東京へ来た。そこで、三河島にあった建物会社というところへ這入って働いた。ヤマカン会社で、地方のなにも....
」より 著者:岡本綺堂
世話をしてくれて、暗い表まで送って来て別れた。 上野の四方を取りまいた官軍は、三河島の口だけをあけて置いたので、彰義隊の大部分はその方面から落ちのびたが、三河....
夢のお七」より 著者:岡本綺堂
戦うことになった。彰義隊の敗れたその日の夕七つ頃(午後四時)に、治三郎は根津から三河島の方角へ落ちて行った。三、四人の味方には途中ではぐれてしまって、彼ひとりが....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
くもないものです。そのいろいろの飾り物の中で、例のおかめの面、大根じめ、積み俵は三河島が本場(百姓が内職にしている)だから、そっちから仕入れる。熊手の真ん中にま....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
来て/\来抜くが、何うも虫が嗜きませんから振るも道理、此の者は実父石川藤左衞門を三河島田圃に待受け、鉄砲にて打殺した大野惣兵衞という者でございますが、八橋周馬と....
美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
一度釈放された美人鷹匠へ捜査の手がのびた。女は已に行方を晦ましていたが、ほどなく三河島の百軒長屋から挙げられた。 厳重な取調べが行われたが、ただ泣くばかりで、....
春泥」より 著者:久保田万太郎
を脚下に、田端へつゞく道灌山の、草の枯れた崖のうえに立った。――み渡すかぎりの、三河島から尾久へかけての渺茫とうちつゞいた屋根々々の海。――その中に帆柱のように....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
家にするよりも、諸君の良友をもって自らを任じておるゆえんだと考えるのであります。三河島村には三河島菜が土をはみ出しています。 木枯に三河島菜の葉張りかな 子規....