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三界
「三界〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三界の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「尼提」より 著者:芥川竜之介
》にいる釈迦如来《しゃかにょらい》に違いなかったからである。
釈迦如来は勿論|
三界六道《さんがいろくどう》の教主《きょうしゅ》、十方最勝《じっぽうさいしょう》....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
には御寺《みてら》御寺の、御仏《みほとけ》の御姿《みすがた》を拝むが好《よ》い。
三界六道《さんがいろくどう》の教主、十方最勝《じっぽうさいしょう》、光明無量《こ....
「或る女」より 著者:有島武郎
はまだすきがあると葉子は思った。葉子がもし木村であったら、どうしておめおめ米国|
三界《さんがい》にい続けて、遠くから葉子の心を翻す手段を講ずるようなのんきなまね....
「星座」より 著者:有島武郎
誰の神経でもいらだたせずにはおかないような鈍いしぶとさを臆面もなくはだけて、一日
三界人々の侮蔑《ぶべつ》と嘆きとの種になっている。そしてその上に、健康を著《いち....
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
一人役、それでお前さまのお役が勤まりまするか、支配頭の首尾がよいと思召すか。京|
三界《さんがい》まで一緒に連れ立って来て、弟に苦労さするが兄の手柄か、少しは御分....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
おちついて、十五六年も無事に暮らしていたんです。生まれ故郷を遠く離れて、なぜ江戸
三界へ出て来たのか、それはよく判らないんですが、なにか良くない事をして、江戸へ逃....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
辻に突っ立って、警部が来ると手を挙げたり、娘が通ると尻を横目で睨んだりして、一日
三界お目出度い顔をしてござる様な、そんな呑気な真似は出来ません。赤眼のシムソンの....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
とんでもない。この団子でも石になれば、それで村方|勧化でもしようけれど、あいにく
三界に家なしです。 しかし今聞いたようでは、さぞお前さんがたは寂しかろうね。」....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
まるでみなで鬼ごっこをするようにかけちがったりすりぬけたり葦の間を水に近く日がな
三界遊びくらしましたが、その中一つの燕はおいしげった葦原の中の一本のやさしい形の....
「最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
思われる。 五 女の家 近松翁の「女殺油地獄」の下の巻の書き出しに「
三界に家のない女ながら、五月五日のひと夜さを、女の家と言ふぞかし」とある。近古ま....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
か。」 「それがあたしの性分ですから。それがために東京にもいられなくなって、上総
三界までうろ付いているんですから。」 僕はなんだかお島さんが可哀そうにもなって....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
然し此の世の中は辛いところだ。おくみにはおくみの苦労、わしにはわしの苦労がある。
三界無安、猶如火宅、ただ念仏のみ超世の術じゃ。さあ行こう』(涙を押える) 幸子坊....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
、紅緒をわがね、なし得る布施を包んだ手帖の引きほぐしに、 大慈のお ん心にまかせ
三界迷離の笠|一蓋 よしなにおん計 いのほど奉願上候 ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
方角に当たることあり。かかるときはいかにすべきというに、これを避くる法は、「迷故
三界常、悟故十方空、本来無東西、奈所有南北。」(迷うはもとより
三界の常、悟るはも....
「迷信解」より 著者:井上円了
談ずるがごときは、迷信中のはなはだしきものといわねばならぬ。仏語に「迷うがゆえに
三界常あり、悟るがゆえに十方空なり。本来東西なし。いずれの所にか南北あらん」とあ....