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三笠
「三笠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三笠の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
はふと振り向いたが、かねがね彼女は近眼だった。 その夜、千日前金刀比羅裏の第一
三笠館で一泊二十銭の割部屋に寝て、朝眼が覚めると、あっと飛び起きたが、刑務所でな....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
比谷図書館、松村図書館など多数。 とくに二十三、二十五日の東京空襲では秩父宮、
三笠宮、閑院宮、東伏見宮、伏見宮、山階宮、梨本宮、北白川宮の各宮邸、東久邇宮鳥居....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
なか急峻なる道なり。七合目までは苦しいほどの下りにて七合よりスロープ緩く楽なり。
三笠山の横を通り多くの小屋を過ぐ、王滝十一時半着、途中清滝王(新)滝を見物せり、....
「読書法」より 著者:戸坂潤
適切なものとは思われない。「ブック・レヴュー」という題にしたかったのだけれども、
三笠書房主人の意見を容れて、この題にしたのである。私はこの本が、読書術の精神を教....
「惜別」より 著者:太宰治
だ。その学年末の或る日の、黴菌学の時間にも、れいに依って、二〇三高地の激戦とか、
三笠艦とかの画面が出て、私たちは大騒ぎで拍手し、そのうちにかたりと画面が変って、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
が浮ぶのであります。 拝殿の前から三輪の御山を拝む。 御山は春日《かすが》の
三笠山と同じような山一つ、樹木がこんもりとして、朝の巒気《らんき》が神々《こうご....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
完全に忘れられたる月を私は巴里で見た。モンマルトルやサンゼルマンの夜の空に、
三笠山で眺めたと同じその明月が憐れにも電光に色を失って気の毒にも誰れ一人見るもの....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ある。――なお参考として、初版序文に挙げた他に、『思想としての文学』(一九三六・
三笠書房)と『科学論』(一九三五・唯物論全書・
三笠書房)の二つの拙著をつけ加えて....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
『現代日本の思想対立』(今日の問題社)、之は時評集である。第三は『思想と風俗』(
三笠書房)で、日本の教育と宗教との風俗描写を含んでいる。そして本書は第一と第二の....
「大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
一めんに咲きみだれ、もう葉の黄ばみだした柿の木の間から、夕月がちらりと見えたり、
三笠山の落ちついた姿が渋い色をして見えたりするのが、何んともいえずに好い。晩秋か....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
。落花を踏み朧月《おぼろづき》に乗じて所々を巡礼したが、春日《かすが》山の風景、
三笠の杜《もり》の夜色、感慨に堪えざるものがあったといっている。二度目に出ている....
「書かれざる作品」より 著者:豊島与志雄
書かれざる作品 豊島与志雄 横須賀の海岸に陸から橋伝いに繋ぎとめられ、僅かに記念物として保存されている軍艦
三笠を、遠くから望見した時、私は、日本海大海戦に勇名を馳せた軍艦のなれのはてに、....
「あしびの花」より 著者:土田杏村
ることが出来ない。ここの馬酔木だけは全く奈良の見ものである。 この辺一帯、即ち
三笠山の馬酔木は、既に一千年余の歴史を持つてゐる。万葉集の中にも馬酔木の歌は二十....
「復活祭」より 著者:久生十蘭
顔を見たわけだった。 そのころ川田淳平は桑湾《サンフランシスコ》の日本人街で「
三笠」という割烹店をやっていたが、紐育《ニューヨーク》へ発つ日まで二人でその世話....
「放浪」より 著者:織田作之助
ふと振り向いたが、かね/″\彼女は近眼だった。 その夜、千日前金刀比羅裏の第一
三笠館で一泊二十銭の割部屋に寝て、朝眼が覚めると、あっと飛び起きたが、刑務所でな....