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三色菫
「三色菫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三色菫の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤い貨車」より 著者:宮本百合子
に技師の顔に向ってすべってくるような感覚であった。 肩のひろくあいた白服の胸に
三色菫《イワン・ダ・マリア》の造花をつけて笑っている女は、市の映画常設館ピカデリ....
「道標」より 著者:宮本百合子
沿った歩道を行くと、とかげが雑草の根もとを走ってかくれた。
寂しいその通りは、
三色菫の植えこまれた花壇が遠くに見える公園へ向ってひらいた。その左角の鉄柵に、レ....
「スモーリヌイに翻る赤旗」より 著者:宮本百合子
かりだ。) 燈柱の堂々たる橋がある。 公園だ。十月革命の犠牲者の記念がある。
三色菫《イワンダマリヤ》の花盛りだ。赤っぽい小砂利が綺麗にしきつめられ、遠くの木....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
、ちらちらと咲いて、姫がものを言う唇のように、芝生から畠を劃って一面に咲いていた
三色菫の、紫と、白と、紅が、勇美子のその衣紋と、その衣との姿に似て綺麗である。 ....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
た。 (オフェリヤの台詞)「さあ連理草(レイアティズに)、別れってこと、それから
三色菫、これは物思いの花よ。あなたには茴香(王に)それから小田巻。あなたには芸香....
「決闘」より 著者:神西清
笑いたい、大声が出したい、からかって見たい、甘えて見たい、そんな気分だった。青い
三色菫を散らした更紗の安服に赤い沓をはいて、例の大きな麦藁帽子をかぶっているとこ....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
五日つづくと、それまで鳴りをひそめていた花床の花どもがいちどにドッと咲きだした。
三色菫《パンセ》が頭をふりはじめると、まもなく素馨とミモザがつづき、あとは薔薇、....