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「三蓋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

三蓋の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
きん》の色は古代紫。着物は黒地に乱菊模様の小紋ちりめん。羽織も同じ黒の無地、紋は三蓋松《さんがいまつ》でした。 武家の妻女ならば、まず二百石どころから上の高禄....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
く、それを天保時代の風俗のような髻に束ねてあった。それは見台をわきにした座像で、三蓋菱の羽織の紋や、簡素な線があらわした着物の襞※にも特色があったが、ことに、そ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の記念でもあった。参謀の兵部は軍中第二班にある。采配を腰にさし、甲冑騎馬で、金の三蓋猩々緋の一段幡連を馬印に立て、鎗鉄砲を携える百余人の武者を率いた。総勢の隊伍....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
るほど、両岸は競り合うように近くなって、洗ったような浅緑の濶葉に、蒼い針葉樹が、三蓋笠に累なり合い、その複雑した緑の色の混んがらかった森の木は、肩の上に肩を乗り....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
われる。すべてに於て想察の纏《まと》まるような材料は無い。秀吉が憎んだ佐々成政の三蓋笠《さんがいがさ》の馬幟《うまじるし》を氏郷が請うて、熊の棒という棒鞘《ぼう....
松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
ますな……御新造様の御紋はお珍らしい、こりゃア何だろう、へえ宜い御紋ですな、是は三蓋松てえので、余り付けません、俳優の尾張屋の紋でげすなア」 美代「フヽヽ(笑)....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
光るものをつまみあげ、 「お、こりゃア、銀簪《ぎんかん》!……角菱《すみびし》と三蓋松を抱きあわせた比翼紋《ひよくもん》がついております」 「ちょっと詮索すりゃ....