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三蔵
「三蔵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三蔵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
る。馬籠の青山半蔵、中津川の蜂谷香蔵、同じ町の浅見景蔵――あの三人を寛斎が戯れに
三蔵と呼んで見るのを楽しみにしたほど、彼のもとへ本を読みに通って来たかずかずの若....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の前へ自分を持って行って見た。今は伊勢宇治の今北山に眠る旧師から、生前よく戯れに
三蔵と呼ばれた三人の学友のうち、その日記を書いた香蔵のように郷里中津川に病むもの....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
し上げようと思う『心経』のテキストは、今よりちょうど一千二百八十余年|以前、かの
三蔵法師で有名な中国の玄奘
三蔵が翻訳されたもので、今日、現に『心経』の訳本として....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
左衛門はきわめて温厚の人物であったがちょうど所用で留守のところから、代稽古の石渡
三蔵が上段の間に控えていた。 通りかかったのが葉之助で、若党の倉平を供に連れ、....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
小屋のようなのが一軒、月夜に灯も見えず、前途に朦朧として顕れました。 小宮山は
三蔵法師を攫われた悟空という格で、きょろきょろと四辺を※しておりましたが、頂は遠....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
目があとを取ります筈の処、これは厭じゃと家出をして坊さんになりました。 そこで
三蔵と申しまする、末が家へ坐りましたが、街道一の家繁昌、どういたして早やただの三....
「露肆」より 著者:泉鏡花
、印紙|御貼用済。味は至極|可えで、喫んで見た上で買いなさい。大阪は安井銀行、第
三蔵庫の担保品。今度、同銀行蔵掃除について払下げに相成ったを、当商会において一手....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
りぬけ、二里の難路を突破して、一命無事に伊豆多賀の里に辿り着くことができた。古に
三蔵法師あり。今に石川淳あり。かほどの苦難の路は、凡夫は歩くことができない。 ....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
のも忘れたという禹が治水の功によって王に挙げられて以来、孔子はここで王道を説き、
三蔵法師は黄河をさかのぼって天竺へと志し、諸侯が争った中原はこの黄土地帯であった....
「怪しの館」より 著者:国枝史郎
ったものでございます。……おおおおこれは申し遅れました、拙者ことは当屋敷の主人、
三蔵琢磨にございます。本年取って三十五歳、自分は侍ではございますが、仕官もいたさ....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
んが小光入湯の所は少々綿密過ぎてくだくだしくはありませんか。小光をも描かず小光と
三蔵との関係も描かず、いわば大勢に関係なきものにてただ風呂桶に低徊しているのでは....
「勘平の死」より 著者:岡本綺堂
って眺めている。同町内の呉服屋のせがれ伊之助は原郷右衛門のこしらえ、酒屋のせがれ
三蔵はおかやのこしらえで鬘だけを取り、同じくその傍にぼんやりと坐っている。そのほ....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
典を習って、そして船で島々を渡りてインドへ行くということが普通であったようで義浄
三蔵もそういうふうに書いております。 それからマレー半島に移って来ますと、マレ....
「西航日録」より 著者:井上円了
し。 禅僧鑿空尋西蔵、白馬駄経又再来、阿耨達池三宿住、金剛宝土四年回、異書多半出
三蔵、法海応今起大雷、更向泥巴求古本、神山宗教見新開。 (禅僧は新たに道をひらい....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
んな父母を辱かしめるような御謙遜の辞があるとは思われぬ。ことに聖人はその「善無畏
三蔵鈔」において、 日蓮は安房国東条片海の石中の賤民が子なり、威徳なく有徳の者に....