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三角
「三角〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三角の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
を見物に出かけた。
僕等を乗せたモオタア・ボオトは在留日本人の「中の島」と呼ぶ
三角洲《さんかくす》を左にしながら、二時前後の湘江を走って行った。からりと晴れ上....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
ただ、こうしさえすれば好いのです。」
ミスラ君は手を挙げて、二三度私の眼の前へ
三角形のようなものを描きましたが、やがてその手をテエブルの上へやると、縁へ赤く織....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
水と、吐息《といき》のような、おぼつかない汽笛の音と、石炭船の鳶色《とびいろ》の
三角帆と、――すべてやみがたい哀愁をよび起すこれらの川のながめは、いかに自分の幼....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
昔以来余り変らないように思いますが。
主筆 それは理論の上だけですよ。たとえば
三角関係などは近代的恋愛の一例ですからね。少くとも日本の現状では。
保吉 ああ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
まった。彼等はいずれも大きな岩を軽々と擡《もた》げたり投げたりした。殊に赤と白と
三角模様の倭衣《しずり》の袖《そで》をまくり上げた、顔中《かおじゅう》鬚《ひげ》....
「少年」より 著者:芥川竜之介
洗っていたのではない。ただ胸ほどある据《す》え風呂の中に恐る恐る立ったなり、白い
三角帆《さんかくほ》を張った帆前船《ほまえせん》の処女航海をさせていたのである。....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
二人ながら本能のように知っていた。妻は、模様も分らなくなった風呂敷《ふろしき》を
三角に折って露西亜《ロシア》人《じん》のように頬《ほお》かむりをして、赤坊を背中....
「星座」より 著者:有島武郎
かった。数字がだんだんとその眼の前で生きかえり始めた。彼は今度は同じ項式の分解を
三角法によってなし遂《と》げようと企《くわだ》てた。彼の頭の中にはこの難問題の解....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
横に吹きまく風が、思いのままに海をひっぱたくので、つるし上げられるように高まった
三角波が互いに競って取っ組み合うと、取っ組み合っただけの波はたちまちまっ白な泡の....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の人の叙述によることにする。 一八八頁図(第二十五図)は天の一部分、すなわち、
三角、アンドロメダ、牡羊、及び魚の各星座付近における恒星の運動を示すものである。....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
に浮かされているとでも思ったのだろう。このあとで僕の写真を見せたら、一体君の顔は
三角定規を倒にしたような顔だのに、こう髪の毛を長くしちゃ、いよいよエステティッシ....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
。 へん、大袈裟な真似をしやがって、 と云う声がしたので、見ると大黒帽の上から
三角布で頬被りをした男が、不平相にあたりを見廻して居たが、一人の巡査が彼を見おろ....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
でも用心ぶかい人は、そんなものを印刷したりしないものです。中尉と恋と貧乏、これが
三角の形です。それとも幸福のさいころのこわれた半かけとでもいいましようか。それを....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
と思うと、 「サー・デビーはヨウ素の実験を繰りかえしている。エム・ピクテーの所の
三角稜を借りて、そのスペクトルを作った。」 それから、終りには、 「近頃は漁猟....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
い伊作は、赤児を包んでいる美しい布を解いて見ました。すると、赤児の腹のところに、
三角にくけた胴巻が巻きつけてありました。伊作は赤児の泣くのも耳に入らないと言うよ....