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三輪
「三輪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
三輪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
て、こんもりした躑躅が並んで植っていて、垣どなりの灯が、ちらちらと透くほどに二、
三輪|咲残った……その茂った葉の、蔭も深くはない低い枝に、雀が一羽、たよりなげに....
「美術曲芸しん粉細工」より 著者:阿部徳蔵
演出する場合には、いつもいつもチユウリツプといふ、あのあちら的な花が一輪、二輪、
三輪、あまた花々の中にまじつて咲いてゐた。....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
たが、顔の明い、眉の判然した、ふっくり結綿に緋の角絞りで、柄も中形も大きいが、お
三輪といって今年が七、年よりはまだ仇気ない、このお才の娘分。吉野町辺の裁縫の師匠....
「蠅男」より 著者:海野十三
ある。帆村は躍りあがってそこへ飛んでいった。 それはオートバイと思いの外、自動
三輪車であった。それは大阪方面の或る味噌屋の配達用
三輪車であって、車の上には小さ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
なしかなとか、学校へ帰ってからだろうとか話していた。 その翌日は長谷の観音から
三輪神社に出た。そしてこの
三輪神社の裏の森の中で、とうとう来なければならないこと....
「獄中記」より 著者:大杉栄
泊って見ようかということになって、僕の家に同居していた和田、久板の二人と一緒に、
三輪から日本堤をてくって行った。この和田も久板も今は初陣の新聞紙法違犯で東京監獄....
「一坪館」より 著者:海野十三
だしたと思ったら、それがだんだん近づいてこの交番の焼跡の前に停った。それはオート
三輪車というもので、前にオートバイがあり、うしろが荷物をのせる箱車になっているあ....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
のが、死ぬ時、髪をこぼれ落ちたというを拾って来て、近習が復命をした、白木に刻んだ
三輪|牡丹高彫のさし櫛をな、その時の馬上の殿様は、澄して袂へお入れなさった。祟を....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
工場地帯 房枝は、ひとりになって、路傍に立っていた。通りがかりのおかみさんや、
三輪車にのった男や、それから、近所のいたずらざかりの子供たちが、房枝を、じろじろ....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
晃 水は、美しい。いつ見ても……美しいな。 百合 ええ。 その水の岸に菖蒲あり二
三輪小さき花咲く。 晃 綺麗な水だよ。(微笑む。) 百合 (白髪の鬢に手を当てて....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
碧藍の花をいだく。さながら瑠璃の牡丹である。 ふと、高縁の雨落に、同じ花が二、
三輪咲いているように見えた。 扉がギイ、キリキリと……僧の姿は、うらに隠れつつ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
りでなく、後れ咲か、返り花が、月に咲いたる風情を見よ、と紫の霧を吐いて、杜若が二
三輪、ぱっと花弁を向けた。その山の端に月が出た。 「今夜は私が、」 すっと跨ぐ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
へこぼれていて、朽ちて崩れた外流に――見ると、杜若の真の瑠璃色が、濡色に咲いて二
三輪。…… 可心は、そこを書くための用意だかどうだか、それまでの記事のうちに、....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
開化ガ参リマスソウデ、私モマケズニ言文一致デコノ手紙ヲシタタメテ差上ゲマス、今ニ
三輪田君ノ梅見ニ誘ウ文、高津君ノ悔ミノ文ナドヲ凌駕スルコトト思召シ下サイ 久シク....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
入れられた。この私の事件で裁判の弁護をやってくれたのが、若き日の片山哲、麻生久、
三輪寿壮の諸氏であった。裁判の最後になって『被告になにかいうことはないか』と裁判....