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上がったり
「上がったり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上がったりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
というあなたは聞きわけのない……貞《さあ》ちゃんその病気で、あなた、寝台から起き
上がったりするといつまでもなおりはしませんよ。あなたの好きな倉地のおじさんと岡さ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
向いたその顔へ、名人の声が静かに襲いました。 「精が出るな、景気はどうかい」 「
上がったり下がったりでござんす」 「世間の景気を聞いているんじゃねえんだ。おまえ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、そのとおりでごぜえます。なんしろ、この長雨じゃ、いくら雨に縁のある歯入れ屋でも
上がったりで、お客さまもまた気を腐らしてしみったれになったか、いっこうご用がねえ....
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
、あなたと、内田さんが、木馬に乗って、ギッコンギッコンと凄《すさ》まじい速さで、
上がったり下がったりしています。おまけに、あなた達はパンツ一枚なのですから、太股....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
潜水服に慣れ、前屈みになって歩くのが楽であることも知った。ゆるやかな海底の起伏を
上がったり下がったりして行くうちに、三十分ほど時間が経ち、そこで小休止となった。....
「親子」より 著者:有島武郎
時と百姓の暮らし向きは同じなのに私は驚きました。小作料を徴収したり、成墾費が安く
上がったりしたことには成功したかもしれませんが、農場としてはいったいどこが成功し....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
獲物を求める、夜鷹のように、屋内を、隅から隅へ突きあたり、ひっくりかえした。はね
上がったり、すねを突いて、物置の奥へ手を突ッ込む拍子に、大褂児の裾から、フト軍服....
「メールストロムの旋渦」より 著者:佐々木直次郎
るまわりながら船は走ります、――が一様な速さではなく――目まぐるしく揺れたり跳び
上がったりして、あるときはたった二、三百ヤード――またあるときは渦巻の周囲をほと....
「黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
たんだ! しめたぞ!」とルグランはわめくと、黒人を突きはなして、つづけざまに跳び
上がったりくるくるまわったりしたので、下男はびっくり仰天して、立ち上がりながら、....
「人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
ょっと申訳がないが、実はいよいよたいへんなことが始まったぞというので、僕の胆玉は
上がったり下ったりして、現場を逃げだそうかどうしようかと思案に暮れていたときなの....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
、大きな熊手を担いだ仕事師の連中が其所らの飲食店へ這入って、熊手を店先に立て掛け
上がったりしている。何処の店も、大小料理店いずれも繁昌で、夜透しであった。前にい....
「審判」より 著者:カフカフランツ
という音が聞え、廊下は横ざまに振れ、両側に待っている訴訟当事者たちは下がったり、
上がったりしているように思われるのだった。それだけに、自分を連れてゆく娘と男との....
「流刑地で」より 著者:カフカフランツ
をおとりになるものでしょう。それももっともで、それでもまったく十分なのです。立ち
上がったりなさらないでもいいのです。ただ一こと二ことおっしやるだけでいいのです。....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
大いなる丸を弄びゐたるが、その丸を転がし出す。)
牡猿
これが世界だ。
上がったり降りたり、
止所なく廻っている。
丸は硝子の音がする。
こわれるのに造....
「はつ恋」より 著者:神西清
をなして、わたしの五体に宿っていたが、やがて法悦はついに堰を切って、わたしは踊り
上がったり、わめき立てたりした。全く、わたしはまだほんの赤ん坊だったのだ。 そ....