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上げ下し
「上げ下し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上げ下しの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幻影の盾」より 著者:夏目漱石
受けられた。武士の命は女と酒と軍《いく》さである。吾思う人の為めにと箸《はし》の
上げ下しに云う誰彼《たれかれ》に傚《なら》って、わがクララの為めにと云わぬ事はな....
「禰宜様宮田」より 著者:宮本百合子
でもつまりは、ねたみ半分に云うのだ。 自分のことを眼の敵《かたき》にして、手の
上げ下しにろくなことを云わない津村にしたところで、腹の中は見え透いている。今まで....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
も、最初の場面の通りに微笑を含んで、両手をうしろに廻したまま、老人の打ち振る鍬の
上げ下しを一心に見守っているが、僅か一箇月ほど経過した間にスッカリ色が白くなって....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
のがよくある。蟹は時々立ち停って、片っ方のずば抜けて大きな大鋏を、しかつめらしく
上げ下しをしている。自分の身体の全体よりもずっと重そうな大きな脚だ。 それを見....
「小公女」より 著者:菊池寛
限らず、どこにでも追い使われているのでした。靴や金具を磨かされたり、重い石炭函の
上げ下しをさせられたり、床や窓の雑巾がけをさせられたり。――身体の発育が悪いので....
「吊籠と月光と」より 著者:牧野信一
ばかりを欲しがっている友達の胸の中を思い返すと直ぐに僕も変になって、事務的に旗の
上げ下しを手伝ったり、黙々として気象観察や潮流図の日誌を記したりするのであった。....