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上げ下ろし
「上げ下ろし〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上げ下ろしの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
ったが、自然一家の主婦のようになった。 新一郎の身の回りの世話もしたし、寝床の
上げ下ろしもした。 新一郎も、お八重を妻のように尊敬もし、愛しもした。駿河町の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
くからげて、米搗《こめつ》きから、粉挽《こなひ》きから、俵の出し入れから、水門の
上げ下ろしから、穀物の干場の仕事まで、与八を助けて、せっせと稼いで、その稼ぎぶり....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
八 田山白雲の身の廻りのことは、三度の食事から、蒲団《ふとん》の
上げ下ろしまで、痒《かゆ》いところへ手の届くように世話してくれる者があります。 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
暫く存在を許されている」 白雲が、マドロスに就いて、噛《か》んで吐き出すような
上げ下ろしを試むると、浮かぬ面《かお》をしている駒井も、 「そうです――あれがい....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
は給金取りか何か別に確実なる生活の道を立て、そして女中もおかず、妻君自ら客の膳の
上げ下ろしをするつもりで、数人の下宿人をおくほどの家を借り、またやり方が巧みなら....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
者にはなり切れない。そこでナチス。横町の酒店の支部にしょっちゅう集まって支部旗の
上げ下ろしの手伝いもやる。スケート館に大会のあるときは決死隊の一人になって演壇に....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
あとからあとからくる人の合羽をぬがす、羽織を畳む、お茶をだす、御簾《みす》の
上げ下ろし、鳴物の手伝い――こうした前座さんの手伝いをしながら、その上に師匠の楽....
「二面の箏」より 著者:鈴木鼓村
れな妻を一人残して家事の事などは更に頓着しない、偶に帰宅すれば、言語のいい様箸の
上げ下ろしさては酌の仕方が悪るいとか、琴を弾くのが気にくわぬとか、打ち打擲はまだ....
「最初の苦悩」より 著者:カフカフランツ
の小使たちの手で面倒が見られ、上で必要とされるものはすべて特別につくられた容器で
上げ下ろしされるのだった。こうした生きかたからはまわりの生活にとってとくに困難な....
「空晴れて」より 著者:小川未明
から直接輸入して、その卸や、小売りをしているので、あるときは、駅に到着した荷物の
上げ下ろしを監督したり、またリヤカーに積んで、小売り先へ運ぶこともあれば、日に幾....
「世間師」より 著者:小栗風葉
その礼心でもあろうが、銭占屋の事というと忠々しく気をつけて、下帯の洗濯から布団の
上げ下ろしまで世話をしてやる。そして同宿の者のいない時なぞ、私の目にもおかしく思....