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上する
「上する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「竜」より 著者:芥川竜之介
にも天気ぐらいは変るかも知れませぬて。聞けばあの猿沢の池から三月三日には、竜が天
上するとか申すではござらぬか。』と、したり顔に答えました。これを聞いた恵門は疑わ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
流し眼に彼の顔を覗きこんで、
「その代り君には御礼をするよ。刀が欲しければ刀を進
上するし、玉が欲しければ玉も進
上するし、――」
「駄目ですよ。その勾玉《まがたま....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
千里飛べる長靴、第二が鉄さえ切れる剣、第三が姿の隠れるマントル、――それを皆|献
上すると云うものだから、欲の深いこの国の王様は、王女をやるとおっしゃったのだそう....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
と赤インキで二重丸をうった見出しで、「ラジウムを発見したる者には、金五百円也を呈
上するものなり」と、墨痕あざやかに認めてあった。この掲示が出て騒ぎは一段と大きく....
「蠅男」より 著者:海野十三
親分の配下に臨時に加えて貰うことになった。 彼はここでも、いささか金を親分に献
上することを忘れなかった。 「あんまりパッパッと金を使うのはあかんぜ」 と、早....
「灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
は悪性の暗礁が多く、三陸沿海を南下してくる千島寒流が、この岬の北方数浬の地点で北
上する暖流の一支脈と正面衝突をし、猛悪な底流れと化して汐巻岬の暗礁地帯に入り、こ....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
「あの人形が動いているのを見た人があったら、わしは水牛の背に積めるだけの銀貨を呈
上する」 「本当ですな、それは……」 「くどい男じゃ、早く調べてみたがよかろう」....
「火薬船」より 著者:海野十三
れ、舳をてんじて北の方へ快速力で航行していった。 ノーマ号も、その後を追って北
上するかとおもわれたが、どうしたものか、急に針路をかえ南西に転じた。 「あれっ、....
「怪塔王」より 著者:海野十三
こっちが全速力をだせば、あと一時間で追いつけるとおもいます」 3 北
上するマークなしの飛行編隊は、そもそもどこの国の飛行隊でありましょうか。 怪塔....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
ひきいて、これを主力艦隊とし、大たいこの針路をとって、小笠原群島の西を一直線に北
上する」 「ふん。そこで、のこりの百三十隻の潜水艦は?」 「その百三十隻をもって....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
径百四十度の線――というと、だいたい硫黄列島とラサ島との中間だが、そこを狙って北
上するんだ。そうなると、われわれは明放しの日本本土の南方海面に侵入できるんだ。そ....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
瓜のような大きな鼻の生えます処でございますもの、うっかり入ろうものなら、蚯蚓の天
上するのに出ッくわして、目をまわしませんければなりますまいではございませんか。」....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
る通り、多く見受ける竜神は大てい蒼黒い色をして居るであろうが……。それが一|段向
上すると浅黄色になり、更に又向
上すると、あらゆる色が薄らいで了って、何ともいえぬ....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
おいて功利主義と矛盾しないけれども、そこにとどまらないではるかにそれを突破して向
上するものであるからむろん理想主義である。 五 宗教観 宗教に関しては、....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
を遣したが、紋切形の無沙汰見舞であった。半歳ほどして上京したが、その時もいずれ参
上するという手紙を遣しただけでやはり顔を見せなかった。U氏から後に聞くと、U氏が....