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上つ方
「上つ方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上つ方の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
世がお時世ですから、むろんのことに歌の一つもよもうというほどの者は、いずれもみな
上つ方ばかりです。したがって、座用の舟なぞも金には糸めをつけぬぜいたくな屋形船で....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
行なったふくしゅうに、上のお慈悲が届かないはずはありませんでした。獄門番の非人は
上つ方の女性を犯したうえに首を与えし罪軽からずとなして極刑の斬罪《ざんざい》、旧....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
と、つまりはそんなことをいわれていたのだな?」
「いかにも左様で――その暁には、
上つ方のお覚えよくなるは勿論《もちろん》、江戸の町人で、あなたさまに頭のあがるも....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ります。あの通りトテモ見識ばったお上品ずくめで、腰附きから眼づかい、足どりまでも
上つ方のお上※ソックリで御座います。すなわち彼女の家筋が、御維新前までは京都の鍋....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
の皮を打棄ったりする処ではないのでございます。まあ、難有いお寺の庭、お宮の境内、
上つ方の御門の内のような、歩けば石一つありませんでも、何となく謹みませんとなりま....
「死者の書」より 著者:折口信夫
はなかった。 だが、郎女は、ついに一度そんな事のあった様子も、知らされずに来た。
上つ方の郎女が、才をお習い遊ばすと言うことが御座りましょうか。それは近代、ずっと....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
です。それに深切で優しいおとなしい女でございまして、あれで一枚着飾らせますれば、
上つ方のお姫様と申しても宜い位。」 三 「ほほほ、賞めまするに税は....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
の弟子も沢山見えるけれど、品といい様子といいあのお娘が一番じゃ。よくしたもので、
上つ方はまあ少々はおでこでもそこは事が済みますが、下々の娘が出世をしようというに....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
やや年若き貴夫人
足を御覧遊ばせ。下品に大きゅうございますこと。
外交官
上つ方にあんな恰好のを拝したことがありますよ。
頭から足まで、わたしは美しいと思....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
えて。 「――不遜のつみ軽からずと恐懼してはおりまする。なれど、ことは国事です。
上つ方のみならず下億衆の地獄か楽土かのわかれ、その今を坐視してはいられませぬ」 ....