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「上の句〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上の句の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
私の母」より 著者:堺利彦
の川瀬にさらすとも、柳は元の緑なりけり」というのがあった。ところが和歌の先生は、上の句の「とも」に対して、下の句の結びは「なるらん」でなければ法に合わぬと言って....
俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
には俳句が七五七でなくて五七五であるのはどういうわけかという疑問が起こる。和歌の上の句と同型だからというのも一つの説明にはなるが、それとは独立にも五七五のほうが....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
早ふる、かみ代もきかず、たつた川、からくれないに水くぐるとは……」 分らない。上の句に謎があるのか。 「その歌、在原の業平朝臣の詠んだ歌ね」 そういった春部....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
べければ」云々の如くであるが、私は、大体を想像して味うにとどめている。 さて、上の句の訓はいろいろあるが、皆あまりむずかしくて私の心に遠いので、差向き真淵訓に....
八幡太郎」より 著者:楠山正雄
と貞任も逃げながら振り向いて、 「年を経し 糸の乱れの 苦しさに。」 とすぐに上の句をつけました。これは戦の場所がちょうど衣川のそばの「衣の館」という所でした....
」より 著者:楠山正雄
行きました。大臣が聞いて、 「ほととぎす 名をば雲井に あぐるかな。」 と歌の上の句を詠みかけますと、 「弓張り月の いるにまかせて。」 と、頼政があとをつ....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
含有している。なお、そのうえに「能と古美術と文楽と潜航艇のほかには」というような上の句を添加して用いた場合には事は一層迫真性を帯びてくるし、かたわら、使用者の価....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
消えた提灯、女の悲鳴 「……雪の夜半、雪の夜半……どうも上の句が出ないわい」 寮のあるじはつぶやいた。今、パッチリ好い石を置いて、ちょ....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
げましょう。あとで今一本あなた様の御運開きの歌を詠んで上げとう存じまするが、まだ上の句が整いません。しかし、いずれにせいこのお福さんのお話は大至急にお進めなされ....
五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
、 「……世に盗賊の種は尽きまじ」と、曽呂利新左衛門が大声で呼んだ。「五右衛門、上の句を付けてくれ!」 すると隣室から笑う声がした。 「うむ、新左か、新左がい....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
その薄葉を押し頂いて読んだ。 「なよ竹の……。」 言うまでもなく、それは和歌の上の句五文字である。塩冶の内室に贈るべき恋文は唯この五文字に尽きているのであろう....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
が、かかる事情のもとに生まれ出た句であることを申し上げて「じっとものに眺め入る」上の句作法の一例として参考に供するのであります。 私が鎌倉神社の溝のところをし....