上を下へ[語句情報] »
上を下へ
「上を下へ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上を下への前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
夢からさめたように前を見ると、釣《つ》り橋《ばし》の鉄材が蛛手《くもで》になって
上を下へと飛びはねるので、葉子は思わずデッキのパンネルに身を退《ひ》いて、両袖《....
「恐竜艇の冒険」より 著者:海野十三
わっ、恐龍が本船の間近にあらわれた。た、た、たいへんだ! と、そこで汽船の中は
上を下への大そうどうとなり、無電を打ったりして、“大恐龍が熱帯海《ねったいかい》....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
じゃないか、助役君」 待避線にはガラ空き電車が二組も窮屈そうにつながった。駅は
上を下への大騒ぎだった。駅員はもとより、しっかりしていなければならない警官たちま....
「赤外線男」より 著者:海野十三
す」 「ええ、参ります」 帆村は憂鬱な返辞をした。 駆けつけてみると、本庁は
上を下への大騒ぎだった。殺られる人に事欠いて、総監閣下が苟めの機会から非業の死を....
「蠅」より 著者:海野十三
現わしたという「赤き死の仮面」が再び姿をかえて入りこんだのではないかと、都大路は
上を下への大騒動だった。 「きょうはこれで……六十三人目かナ」 死屍室から出て....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
のほど岡東の家が進駐軍に接収されることになり、二月十二日までに立退きを命ぜられ、
上を下へのさわぎなり。友のために暗涙にむせぶ。入るは中国人なりと。 ◯織田作之助....
「海底大陸」より 著者:海野十三
おちてきたときのさわぎのように、甲板の上にかたまっていた海底超人たちが、にわかに
上を下への大乱闘をはじめた。 上へとびあがる者、走ってえんとつにぶつかる者、組....
「火星兵団」より 著者:海野十三
迫ったことであった。
東京だけではない、日本国中は、その日に対する準備のため、
上を下への大さわぎであった。工場という工場は、昼と夜との交替制で、たくさんの技術....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
底戦車が、紛失してしまった。 三つの紛失事件が、同時に起って、アメリカ基地は、
上を下への大さわぎであった。 リント少将は、どこへいったのであろうか。それから....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
怪しい潜水艦隊と渡洋爆撃隊が飛行島へ攻めてきたということが、島内各部へ伝わると、
上を下への大騒ぎとなった。灯火管制班が出動して電灯を次から次と消させてゆくが、な....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
高い処で投首して、太く草臥れた状が見えた。恐らく驚破といって跳ね起きて、別荘中、
上を下へ騒いだ中に、襯衣を着けて一つ一つそのこはぜを掛けたくらい、落着いていたも....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
す――館の内部は降って湧いたような不時の来客に、午睡する人達もあわててとび起き、
上を下への大騒ぎを演じたのも道理、その来客と申すのは、誰あろう、時の帝の珍の皇子....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
った。馬車の踏み段をおろす音がきこえた。邸の中がにわかにざわめいて、召使いたちが
上を下へと走り廻りながら呼びかわす声が入り乱れてきこえたが、そのうちにすべての部....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
。佐兵衛の娘は、丁度慧鶴の側へ、二階と一緒に落ちて来て、気を失った。その後は場内
上を下への大混乱となって芝居はめちゃめちゃとなった。 慧鶴がどうして、この咄嗟....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
長を辞退せしめて、新に、能率請負の入札を各課に命令した。 サア、大変だ。各課は
上を下への大動乱だ。総辞職を主張するものもあれば、全吏員のゼネラル・ストライキを....