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「上代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上代の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河口湖」より 著者:伊藤左千夫
ほしかけて女がひとり洗濯をやっていた。これが予のいまおる宿である。そして予はいま上代的紅顔の美女に中食をすすめられつついる。予はさきに宿の娘といったが、このこと....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
い。わたしは平気で寝ていられるのだ。が、昔はどうであったろう。この社の創建は遠い上代のことで、その年時も明らかでないと云う。尤もその頃は牡鹿半島と陸続きであった....
メデューサの首」より 著者:小酒井不木
の毛が蛇からできているそうです。肝臓硬変症の場合には、肝臓の血管の圧迫される関係上代償的に腹壁の静脈が怒張して、皮膚を透かして蛇がうねっているように見え、その静....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
ある。要するに結局、時代は如何に変遷しても日本画の展覧会は雲と波と鶴と何々八景と上代美人と仏像である。それでもしも日本画の展覧会を西欧都市で開催でもすると、日本....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
風」というのは、明日香の地を吹く風の意で、泊瀬風、佐保風、伊香保風等の例があり、上代日本語の一特色を示している。今は京址となって寂れた明日香に来て、その感慨をあ....
アンゴウ」より 著者:坂口安吾
て、なつかしそうに、なでていた。 「なんて本?」 「長たらしい名前の本だよ。日本上代に於ける社会組織の研究というのだ」 本の名を言う矢島は顔をこわばらせてしま....
カタカナニツイテ」より 著者:伊丹万作
シクナイ。文字トシテモ現今ノヒラガナヨリハ変態ガナノホウガ美シク、変態ガナヨリハ上代ガナノホウガ美シイ。コレハ少シ手習イシタモノナラダレデモ感ジルコトダ。現在ノ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ナル」、尊トシヤ、だとか、大いに驚く時に「あな、うたてやな」と今も言うそうだね。上代から中世まで、各時代のミヤコ言葉が残っているのはすでに奈良朝時代からクゲの流....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
をめぐって施されているように推量せざるを得なくなるのです。 だいたい日本神話と上代の天皇紀は、仏教の渡来まで、否、天智天皇までは古代説話とでも云うべく、その系....
国栖の名義」より 著者:喜田貞吉
書くまじきを、此にも軽島宮の段にも、又他の古書にも、皆「国」の字を作るを思ふに、上代には「久爾須」といひけんを、やゝ後に音便にて、「久受」とはなれるなるべし。さ....
良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
、やっぱり羲之型であり、韻会型であって、内容もそれらの重厚である。そこへ、日本の上代的書道の内容の味が加わっている。良寛様の書は形がよい。味がよい。美的である。....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
い身分の世界に抜け出たところにおいて行われた光景であったのである。この関係こそ、上代文化の地盤をなしたところの、上代社会関係の象徴的残映であったのである。今とか....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
わねばならぬ。 エタが死牛馬を屠ってその肉を食ったという事については、別項の「上代肉食考」を参照されたい。牛馬は人を助け世を益するのものであるとの理由を以て、....
「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
うた伝説が存し、神社の祭典に犠牲を供した事実が少からず証拠立てられる以上(別項「上代肉食考」参照)、また神を祭る「祝」の名が、動物を屠るホフリ、すなわち屠者と起....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
の成立はよしや一遍上人が始めであるとしても、事実上の遊行僧は、その起原をはるかに上代に求めねばならぬのである。 遊行僧はすなわち浮浪の法師である。打ち寄する浪....