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上包み
「上包み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上包みの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
います」 美人は軽《かろ》く会釈するとともに、その手は帯の間に入りぬ。小菊にて
上包みせる緋塩瀬《ひしおぜ》の紙入れを開きて、渠はむぞうさに半円銀貨を投げ出だせ....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
上へ、団扇を二本の、もうちっとそのままにしておいたら、お年玉の手拭の残ったのを、
上包みのまま持って出て、別々に差出そうという様子でいる。 さあ、お三輪の顔を見....
「女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
で綺麗《きれい》に包装して小包郵便で警視庁捜査課に配達された。付手紙はなく、ただ
上包みの紙に例によって血の指紋が押してあるだけで、いささか注意する必要を感じたも....
「源氏物語」より 著者:紫式部
く》が口から出るのですよ。なんでも気にするのですね」 などと、恨みを言いながら
上包みに書かれた字だけを夫人に見せた。品のよい手跡で貴女《きじょ》も恥ずかしいほ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
にしていかによからん小野山の上よりおつる音無しの滝)と書かれたものらしい。巻いて
上包みをしたあとでも「いかによからん」などと夕霧は口にしていた。侍を呼んで手紙の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
と、小侍の一人が差出した。 見ると、 御拝借の書冊返上 若殿|御直へ。と
上包みに書いてある。 人なき折、解いてみると、書物の間には、国元の直義から右馬....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
緑蔭に来ては、何かと博士の教示にあずかったものである。その頃か。兼好法師の消息の
上包みを、文庫の屋根裏から発見したと、狂喜されたことなどあった。生涯を文庫の再建....
「或る少女の死まで」より 著者:室生犀星
い笑顔になって、 「これで私も治療できます。御心配をかけました。」 と言って、
上包みをとって内容を改めた。そこに紫色の紙幣が四枚はいっていた。かれは日焼のした....