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上半
「上半〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上半の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
うしや》の飾り窓などを眺めている。
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こう云う親子の
上半身《じょうはんしん》。父親はいかにも田舎者《いなかもの》らしい、無精髭《ぶし....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
いひらめきを見せていることは、ほとんど壮年の昔と変りがない。
老人はていねいに
上半身の垢を落してしまうと、止《と》め桶の湯も浴びずに、今度は下半身を洗いはじめ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
《あが》り口《ぐち》には、もう眼の悪い浅川の叔母《おば》が、前屈《まえかが》みの
上半身を現わしていた。
「おや、昼寝かえ。」
洋一はそう云う叔母の言葉に、かす....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
誰《たれ》かの顔を見上げている。………
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「さん・せばすちあん」の
上半身《かみはんしん》。彼は急に十字を切る。それからほっとした表情を浮かべる。
....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
て、倉も物置も庇から上にばかり月の光がさしている。倉の軒に迫って繁れる梅の樹も、
上半の梢にばかり月の光を受けている。 おとよは今その倉の庇、梅の根もとに洗濯を....
「海底大陸」より 著者:海野十三
説明は、次のようにつけるのがよろしいと思う」 と、長良川博士はテーブルのまえに
上半身をのりだし、きわめて荘重な口調をもって、 「海底超人は、それ以来四千年とい....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
体がころがりこんできた。 たしかに人間だった。乗組員だ。しかし誰だわからない。
上半身が黒こげだ。顔も両手も黒こげだ。 「誰だ、きみは……」 その黒こげの人物....
「金属人間」より 著者:海野十三
た布《ぬの》がとり去られてあった。そして警官が目をそこへやったとき、男の死体が、
上半身をつつーッと起こしたかと思うと、警官の方へ顔を向け、上眼《うわめ》でぐっと....
「恐竜島」より 著者:海野十三
っとでていった。ケンが右腕をすばやく引く。するとロープのはしの輪が、うまく伯爵の
上半身をとらえた。 「あげるよ」 ケンは下へ、そういってから、うしろのダビット....
「火星探険」より 著者:海野十三
ばを、四少年は通りかかったのである。少年たちに声をかけられ、マートンは大儀そうに
上半身を起した。彼はたいへん疲れ切っていた。 「どうしたんですか、マートンさん」....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
けた声が、川上の耳にはいった。だれかが、かれのからだをおさえつけるのをふりきって
上半身を起した。そのときかれは目をあけた。――そのときかれの見た異様な光景こそ、....
「火星兵団」より 著者:海野十三
と、ちゃんと首が上るのだった。
おやおや、不思議だと思い、今度は両手をついて、
上半身を起してみると、なるほどちゃんと
上半身が起上った。(あっ、いつの間に、縄を....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
本を読み、ポーリン探偵は我らの英雄になつた。 ポーリン探偵はその四角なひたいの
上半を覆いかくすような髪のわけ方をしており、得意なときにも困つた時にも人さし指を....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
からは吃驚するほど、大きく見た、が、澄切った藍色の空を遥に来たように、その胸から
上半分の娘の方は、さも深そうに下の墓を覗いて、帽子を転がして、ぼんやりうつむいて....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
る。 また馬が廻つて来て、桜鳥は飛び立つ。そのあとを、馬鍬にとりついて行く男の
上半身シヤツ一枚の蟷螂みたいな痩せぎすな恰好はたしかに秀治にちがいなかつた。 「....