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上卿
「上卿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上卿の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「弟子」より 著者:中島敦
《たが》いに妻を交換《こうかん》し合う。このような世の中であった。 魯の昭公は
上卿《じょうけい》季平子《きへいし》を討とうとしてかえって国を逐《お》われ、亡命....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
駈《ぜんく》の馬がなかったので石原庄でもって借り入れたとある。永正二年には春日祭
上卿をも勤めた。高野山の参詣に至っては、その記事が『群書類従』所載の「高野参詣日....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
○ 此処にして家やもいづく白雲の棚引く山を越えて来にけり 〔巻三・二八七〕 石
上卿 志賀に行幸あった時、石
上卿の作ったものであるが、作者の伝は不明で、行幸せ....
「盈虚」より 著者:中島敦
な、あの若い傲慢な衛侯と、それを輔《たす》ける・しかつめらしい老獪《ろうかい》な
上卿《しょうけい》・孔叔圉《こうしゅくぎょ》(自分の姉の夫に当る爺さんだが)の下....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
乱の先駆に立ってゆくほどな素質には欠けている。 かつは、貴公よりも、自分の方が
上卿(上官)であり、年上でもある。鎌倉の司断も、おそらく張本人は、この資朝と見る....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ぞれが物蔭での目撃を、中殿の上達部へ、むらがり告げていたのであった。 すでに、
上卿たちも、知ってはいた。 いち早く、左兵衛ノ府から、検断所兵の無法なる闖入を....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
せよ」 と、命ぜられた。 「やっ、御動座とな」 あらためて、あたりの上達部(
上卿)たちは、からだのしん底から、異様な感動につかれたような声を発した。 いま....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、常に彼の門へは、公卿|大臣の車が見えるらしいが、わが家にしても、しぜん将来は、
上卿たちとの往来もしげくなること、これではいかにもひどすぎよう」 まもなく、こ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
結城などの武臣も、ひっきりなしの参内だった。――わけて千種忠顕は早々に出仕して、
上卿の面々とともに中殿の御座へまかり出ていた。 「皇威にかかわります。勅使を立て....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
を出られた。……が、天皇お一ト方ではない。女院、ご眷属すべてである。武家の騎馬、
上卿たちの牛車、ごった返して、はかどらぬまに、吉田山の下あたりで、霧の日はもう暮....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
どう思うか。君の今の感を聞かれないのが、恨みといえば恨みである。 山づたいに、
上卿やしきの上を、平松公園から紅葉谷の方へ、まわってゆく。 みんなの靴音、いか....