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上夫
「上夫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上夫の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大島が出来る話」より 著者:菊池寛
何時迄も、近藤夫人に対し、純な強い感謝の心を懐いて居たいと、譲吉は思って居た。其
上夫人は譲吉に取って、過去の恩人であるばかりでなく、現在に於ても、譲吉の生活の、....
「明暗」より 著者:夏目漱石
事を快よく思わなかった。お秀はまた兄夫婦に対して好い感情をもっていなかった。その
上夫や姑《しゅうと》への義理もつらく考えさせられた。二人はまず実際問題をどう片づ....
「道草」より 著者:夏目漱石
でも眼に見えるものを、しっかと手に掴《つか》まなくっては承知出来ない彼女は、この
上夫と議論する事を好まなかった。またしようと思っても出来なかった。 「御前が形式....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
、このように重く且つ広い意味のイデオロギー論は、まだ存在していない。必ずしも事実
上夫は、まだ至極狭い視角から、而も夫のごとく一部分しかが展開されていない。だから....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
も始めるといけませんからね。」 新吉の日本人らしい決定的な強さに圧された。その
上夫人は娘の前で気前を見せる虚栄心も手伝って案外あっさり承知した。新吉は夫人のし....
「マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
あった――の大反対にあって非なる形勢となってしまった。 それらが動機となって川
上夫婦の短艇《ボート》旅行は思立たれた。厭世観と復讐《ふくしゅう》の念、そうした....
「「播州平野」創作メモ」より 著者:宮本百合子
井「五兵衛さん」 │石田重吉┐直次 つや子 └ ひろ子└進三 〔欄外に〕 坂
上夫妻 友人の家 ┌──┐ 九月│五日│八日 └──┘ Policem....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
る大鶏舎。いずれも、春の明るい陽をうけつつ雑草の間に建っている。今あの家には叔父
上夫妻、冨美子(十二)で、私はこの小柄な美しくて堅い小娘とあっちこっち廻って歩き....
「死因の疑問」より 著者:豊島与志雄
言って、出かけた。まだ雪はそう降っていなかった。それきり帰らなかったのである。三
上夫人は心配して、彼女の室を調べたが、平素と変った様子もなかった。それでも、二晩....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
た。 小泉先生と大勢、と富子は言ったが、来客は三人に過ぎなかった。先刻からの井
上夫人と、新たに小泉博士と田島章吾がやって来ただけだ。但し、こちらにとっては不意....
「藪の鶯」より 著者:三宅花圃
う。それでもマア淫風《いんぷう》ならずとはいいにくい。野蛮風俗の居残りサネ。その
上夫ある婦人は。その夫と蹈舞することを許さないというのはなぜだろう。千代《ちよ》....
「楠公夫人」より 著者:上村松園
かられ、先年立派な絵が完成し社への奉納式もすんだのであるが」 楠公の絵がある以
上夫人の像も是非おきたいものである――との声が上って来たので、それで御無理を申し....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
門申付くる事 竜泉寺町 ぎん 二十四歳 其方儀夫兄栄太と密通致し其
上夫助三郎を殺害候段重々不届に付町中引過しの上浅草に於て獄門申付くる事 竜泉寺....
「犬神」より 著者:小酒井不木
彼女の素性を探偵して見る気にもならなかった。 法律上結婚はして居なくても、事実
上夫婦関係を結んで居るのであるから、私の強迫観念は去る由もなく、今にも何だか恐ろ....