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「上履〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上履の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
行人」より 著者:夏目漱石
て、室《へや》は三沢と同じ三階の折れ曲った隅にあった。この間まで始終《しじゅう》上履《スリッパー》の音をぴしゃぴしゃ云わして歩いていたが、この二三日まるで顔を見....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
『コロンボ!』 水をかぶったように、私は寝台を撥ね降りた。そして、パジャマに上履きを突っかけたまま、どうしてこう陸地の片影さえもが恋しいのだろうと自分で不思....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
い男が、暇な時のキャジノの役員たちのあいだに話題に上っていました。その男は流行|上履のような皮膚に端麗な眼鼻をもった美青年でした。が、彼が評判になったのはそのた....
白い壁」より 著者:本庄陸男
い!」 寒い日で子供たちの首筋には毛孔が立っていた。袴などはもちろんなかった。上履《うわばき》さえ買ってもらえない彼らは、床油を塗ったので、油がべとつく板の上....
江木欣々女史」より 著者:長谷川時雨
た。長く曳《ひ》いた引き裾《ずそ》の、二枚重ねの褄《つま》さきは、柔らかい緑色の上履《スリッパ》の爪《つま》さきにすっとなびいている、紫の被衣《ひふ》のともいろ....