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「上州〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上州の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
へ行こうというと左といい、アアしようといえばコウしようというようなふうで、ことに上州人にそれが多いといいます(私は上州の人間ではありませぬけれども)。それでかな....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ずねてくる五十くらいの男があって、それは自分の叔父さんで、一年に一度ずつ商売用で上州から出て来るのだと彼女は云っているが、どうも上州者ではないらしく、又ほんとう....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いうちから男狂いをはじめて、母をさんざん泣かせた挙句に、深川の実家を飛び出して、上州から信州越後を旅芸者でながれ渡って、二、三年前に久し振りで江戸に帰ってくると....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
店を、その母さんが亡くなって、姉弟二人ぼっちになって、しようが無いもんですから、上州の方の遠い親類の人に来てもらって、それが世話をするんですけれど、どうせ、あれ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
い谷の底から音も無しに動いて来ました。 案内者は振り返りながらまた話しました。上州一円に廃娼を実行したのは明治二十三年の春で、その当時妙義の町には八戸の妓楼と....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
も思った。その後も相変らず毎月一度ぐらいの音信をつづけていたが、八月になって僕は上州の妙義山へのぼって、そこの宿屋で一と夏を送ることになった。妙義の絵葉書を赤座....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
、この湯女の別嬪が、生命がけ二年|越に思い詰めている技手の先生……ともう一人は、上州高崎の大資産家の若旦那で、この高島田のお嬢さんの婿さんと、その二人が、いわれ....
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
れるものか、素手で、どうして。 秋の半ばに、住かえた、と云って、ただそれだけ、上州伊香保から音信があった。 やがてくわしく、と云うのが、そのままになった――....
諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
。見て行く中に、印度のコブラ(錦蛇あるいは眼鏡蛇)の玩具があったが、その構造が、上州の伊香保で売っている蛇の玩具と同じである。全く作り方が同じである処から見ると....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
女は容易にすすり泣きを止めないのを、いろいろになだめてすかして詮議すると、女は上州前橋の好子という若い芸妓であった。土地の糸商の上原という客に連れられて、きの....
くろん坊」より 著者:岡本綺堂
からお弟子になったのです――は私をつれて、越前から加賀、能登、越中、越後を経て、上州路からお江戸へ出まして……。いや、こんなことはくだくだしく申上げるまでもあり....
」より 著者:岡本綺堂
主人もこの新聞記事におどろいていた。 「権七という中間はわたくしも知っています。上州の生れだとか聞きましたが、小作りの小粋な男でした。あれが御主人の奥さんと夫婦....
式部小路」より 著者:泉鏡花
ら見晴しながら、箒を畳へ横ッ倒しにしたまんま掃除もしないで、火の玉小僧め、表角の上州屋から三升と提込んでね、おかみさん、突当りの濁酒屋から、酢章魚のこみを、大皿....
迷信解」より 著者:井上円了
かり」と説いてあるが、これみな、ある一種の精神病に与えたる名称に相違ない。信州、上州辺りの管狐、オサキもこれと同じことじゃ。『夜譚随録』と申す書物には、「管狐は....
磯部の若葉」より 著者:岡本綺堂
思うと、またすぐに睡むそうにどんよりが勇ましく歌っても、雀がやかましく囀っても、上州の空は容易に夢から醒めそうもない。 「どうも困ったお天気でございます。」 ....