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上所
「上所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上所の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
浜もさびしかった。あるところは半農半漁の村民を移住させた町であり、あるところは運
上所(税関)を中心に掘立小屋の並んだ新開の一区域であり、あるところは埋め立てと繩....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
開港の期日が来てしまったのだ。しかし、神戸村の東の寂しく荒れはてた海浜に新しい運
上所が建てられ、それが和洋折衷の建築であり、ガラス板でもって張った窓々が日をうけ....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
門戸になった。もはや、無視することが出来ない要津《ようしん》になった。松前藩は運
上所を置き、幕府は奉行をおいた。近ごろあわただしく替る支配者のうち、最初に来たの....
「女給」より 著者:細井和喜蔵
りますから……。」 彼女は二言三言あらそって見たが、既にもう代りまで来ている以
上所詮駄目だと観念した。そして悄然と家へ帰ったが余りに馬鹿らしい事すぎて良人に話....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
下に、夫の提案になる形の人民戦線を承認しようとしない。特に麻生、河野、菊川は外見
上所謂「人民戦線理論」の否定論者として現われている。だが問題は人民戦線という名目....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
三人斬った罰金として、公方様《くぼうさま》から毛唐の方へ納めなけりゃならねえ、運
上所から夜夜中《よるよなか》、こっそりと大八車へ銀貨を山ほど積んで幾台というもの....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
んじそうろうもじらいかくのごときわるさは》 付一切無用左様被度承知置候事畢依之於
上所払《いっさいむようにつきさようしょうちおかれたくそうろうことおわりかみにおい....
「西航日録」より 著者:井上円了
ェスター町に休み、同所の巨刹および城壁を一覧し、午後の急車にてロンドンに着す。途
上所見、左のごとし。 烟青草煖牧田平、満目已看春色生、威海蘇山雲忽鎖、鉄車衝雨入....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
街を通覧し、さらに青柳郁太郎、上塚周平両氏に会し、ともに午餐および晩餐を喫す。席
上所懐一首を得たり。 孤客遠游三保羅、偶逢。 (一人旅の身は遠く三保羅に遊歴し、....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
り公表せらる。複製は一九〇九年十一月十五日付 Courier musical 紙
上所載) 一八二七年――ベートーヴェンの死面、ダンハウザー採型。(ボン市ベートー....