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上木
「上木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上木の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
戸掛《おなんどがかり》の岩田|内蔵之助《くらのすけ》、御勝手方《おかってがた》の
上木《かみき》九郎右衛門――この三人の役人だけは思わず、眉《まゆ》をひそめたので....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
できる。その中には、篤胤大人|畢生の大著でまだ世に出なかった『古史伝』三十一巻の
上木を思い立つ座光寺の北原稲雄のような人がある。古学研究の筵を開いて、先師遺著の....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
同門の先輩原|信好の住む地であり、座光寺とは平田|大人の遺書『古史伝』三十二巻の
上木に主となって尽力している先輩北原稲雄の住む村である。お触れ当てに応じてこの宿....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
に訪い、そこに安置せられた国学四大人の御霊代を拝し、なお、故翁の遺著『古史伝』の
上木頒布と稿本全部の保管とに尽力してくれた伊那の諸門人の骨折りをねぎらいながら、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
髄を出し、南には片桐春一、北原稲雄、原|信好を出し、先師遺著『古史伝』三十一巻の
上木頒布に、山吹社中発起の条山神社の創設に、ほとんど平田研発者の苗床ともいうべき....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
啓蒙』四七に「野猪年を経るものは甚だ大にして牛のごとくなるものあり、甚だしきは背
上木を生ずるものあり」。『甲子夜話』五一に、吉宗将軍小金原に狩りして、自ら十文目....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
り、夕方になると閉されるが、いつ締まるのか誰もそれを見かけたものがない。川向うの
上木屋町あたりで若い妓たちが、この門の締まるのを見ると、有卦に入るといって、欄干....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ません。あたりまえのお百姓が農閑を見はからって、自分の持山か、或いは人の持山から
上木《うわき》を買取って、それをこなしているだけのものです。
いつまで経っても....
「細木香以」より 著者:森鴎外
。 芥川氏の所蔵に香以の父竜池が鎌倉、江の島、神奈川を歴遊した紀行一巻がある。
上木し得るまでに浄写した美麗な巻で、一勇斎国芳の門人国友の挿画数十枚が入っている....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
で蕪村忌を営む事になった頃、これも大阪の或る書肆の蔵の奥にあったという事で、まだ
上木せない蕪村の句稿を、水落露石《みずおちろせき》氏が持ち出した。それが出版され....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
す。毎日毎日、しきりに、何かを待っているようす……。
六
一面の裏田圃……
上木下川《かみきねがわ》、下木下川《しもきねがわ》、はるかに葛飾《かつしか》の野....
「浮世絵画家の肉筆」より 著者:上村松園
とです。 一たいに、見た感じを率直に申しますと、どうも浮世絵画家の筆は、やはり
上木された結果のもの――すなわち錦絵になったものの方が、数等結構なものに思えます....
「茶漬三略」より 著者:吉川英治
かしいものであった。 永禄十年二月には、滝川|一益の軍に従いて、北国を討伐し、
上木、持福、木股などの城を降し。――十一年には、池田勝政の池田城を陥しいれ、十二....