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上流階級
「上流階級〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上流階級の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
寄った中流階級の青年には何のこだわりも感じなかった。が、纔《わず》かに彼の知った
上流階級の青年には、――時には中流上層階級の青年にも妙に他人らしい憎悪を感じた。....
「のんきな患者」より 著者:梶井基次郎
で、その統計によると肺結核で死んだ人間百人についてそのうちの九十人以上は極貧者、
上流階級の人間はそのうちの一人にはまだ足りないという統計であった。勿論これは単に....
「みちのく」より 著者:岡本かの子
奇心《こうきしん》が湧《わ》いて来た。 窓の中の写真は、都会風を模した、土地の
上流階級の夫人、髯自慢《ひげじまん》らしい老紳士《ろうしんし》、あやしい洋装《よ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
もその祭り方に多少の相違があるようですが、この当時、すなわち徳川お三代ごろの江戸
上流階級において、すこぶる盛んに用いられた方法は、王朝ながらの優雅をそのまま伝え....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
のではないけれども、ともかくかくのごとくして中流階級が出来たといおうか、もしくは
上流階級が多人数になり、しかも単純なる一種に限らず、廷臣のほかに武人という分子を....
「台湾の姿態」より 著者:豊島与志雄
豊富な屋台店が出る。ここで飲食してる本島人の生活力が思われる。――だが、本島人の
上流階級はなかなかこんな場所に立寄らない。内地人も全体的にそうである。普通の日本....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
た。
それでどの家でも、水を得ることはかなり骨の折れる仕事であった。大きな家、
上流階級、テナルディエの飲食店もそのうちにはいるのであるが、それらの家では一桶《....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
ため大臣ともなりうるわれわれ代議士たちのためにである。われわれはギヨタンの機械が
上流階級をついばむのを欲しない。そこでわれわれはその機械を壊す。もしそのことが一....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
さか検討してみるようになった。あらゆる国民の下層階級に見られる貧困と窮乏と、及び
上流階級が何度彼らを救済しようと努力しても失敗する事実とは、これによるもののよう....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
って確かめられていない、一つの主要な理由は、吾々が所有する人類の歴史が一般に単に
上流階級のみの歴史であるからである。吾々は、人類のうちでかかる後退前進の運動が主....
「戦後合格者」より 著者:坂口安吾
、昔は殆ど有りうべからざることであったが今ではフシギなことではない。つまり、昔の
上流階級や中産階級の教養が、おのずから下達する情勢となり、アンチャンの生活に芸術....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
りたくてやった非常手段と違う。そういうヤブレカブレなものではない。 私は決して
上流階級の生れではないが、まア中流階級の上の部ぐらいの家に生れた。そして私の身辺....
「芳川鎌子」より 著者:長谷川時雨
うものがもたらす複雑な事情があった上に、その女性が華族の当主の夫人であるという、
上流階級の出来ごとであるために、世の耳目を集めたうえに、各階級の種々の立場によっ....
「日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
あろうや。――この御信念の下に発せられたのが彼我対等の国書だったのである。しかし
上流階級はいう迄もなく中流階級までも支那を日本よりも格段に文化国であり強大国であ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
れた結果である。かつ日本の醜業婦の露人に落籍されるものが益々多く、中には案外なる
上流階級の主婦となるものさえあって、これがために日本風の生活が露人間に流行し、日....