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「上田敏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

上田敏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間失格」より 著者:太宰治
こ》ないのだ。 ゆくてを塞《ふさ》ぐ邪魔な石を 蟾蜍《ひきがえる》は廻って通る。上田敏訳のギイ・シャルル・クロオとかいうひとの、こんな詩句を見つけた時、自分はひ....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ういつまでもだまっているような男ではない。「たったそれだけで俳劇はすさまじいね。上田敏《うえだびん》君の説によると俳味とか滑稽とか云うものは消極的で亡国の音《い....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
サンスの追求にも、あるいはもっと深く行き得たであろう。平田|禿木君も言うように、上田敏君は「文学界」が生んだ唯一の学者である。その上田君の学者的態度を以てしても....
もの思う葦」より 著者:太宰治
りて、詞舒び、心のままの誠を歌い出でたる」態のものを指していう也。情籠りて云々は上田敏、若きころの文章である。 なんだ、みんな同じことを言っていやがる。 そ....
読書法」より 著者:戸坂潤
は不可能だ。この点文学と哲学的思考との関係についてもそのままあて嵌まる。私は先日上田敏の『現代の芸術』という本を読んだが、今から二十年も前に、すでにこの点が詳細....
僕の昔」より 著者:夏目漱石
にも時期によってだいぶ変わっている。高山が出た時代からぐっと風潮が変わってきた。上田敏君もこの期に属している。この期にはなかなかやり手がたくさんいる。僕らはその....
惜別」より 著者:太宰治
んど全部が、文芸の書である。独逸のレクラム本が最も多かったが、また日本の森鴎外、上田敏、二葉亭四迷などの著作物もまじっていた。 「文芸は、どこの国のがいいのです....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
綿々としてつきないのも、ここに大いに原因していると考えないわけには行かぬ。例えば上田敏もこのタイプに近い処の大をなした人だったろう。処が厨川白村は遂に作家ではな....
『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
きびした遒勁の口語脈に変じたことを喜ぶ。この新訳は成功である。 明治四十五年一月上田敏....
日記」より 著者:宮本百合子
行く傾向に失望したらし。六年目の対面であった。 きのう、アンドレーフの「心」、上田敏氏訳を野上さんから借りて来る。心理的経過がぴしぴしと書いてある。 十月十二....
美術学校時代」より 著者:高村光太郎
自分のものである。その当時は象徴派、ロマンチック派等が詩壇に起って僕は蒲原有明、上田敏、薄田泣菫などのものを読んだ。 其頃学校の方では校長岡倉覚三先生がやめさ....
ヒウザン会とパンの会」より 著者:高村光太郎
集ると飲んで虹のような気焔を挙げたのであるが、その中に自然と新しい空気を醸成し、上田敏氏など有力な同情者の一人であった。 パンの会の会場で最も頻繁に使用された....
詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
いる鍵をもって、象徴詩を開いたものと思い違えていたこともあったのである。その当時上田敏さん等の仲間で、蒲原氏の創作詩の解き難い部分をふらんすを考えるのは、第一国....
夜長ノート」より 著者:種田山頭火
ル、白樺、三田文学、劇と詩、朱欒。永井荷風氏、吉井勇氏、北原白秋氏、秋田雨雀氏、上田敏氏、小山内薫氏、鈴木三重吉氏。…… 早稲田文学、文章世界、帝国文学、新小....
銀座」より 著者:永井荷風
を聞いていると、いながらにして旅に出たような、自由な淋しい好《い》い心持がする。上田敏《うえだびん》先生もいつぞや上京された時自分に向って、京都の住《すま》いも....