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上達
「上達〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上達の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
殿様が若殿様を御相手に双六《すごろく》を御打ちになった時、
「この頃は笙も一段と
上達致したであろうな。」と、念を押すように仰有《おっしゃ》ると、若殿様は静に盤面....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
《せいどう》の芸でございまする。わたくしはもう二三年致せば、多門はとうてい数馬の
上達《じょうたつ》に及ぶまいとさえ思って居りました。………」
「その数馬をなぜ負....
「或る女」より 著者:有島武郎
学校にはいってヴァイオリンのけいこを始めてから二か月ほどの間《あいだ》にめきめき
上達して、教師や生徒の舌を巻かした時、ケーべル博士《はかせ》一人《ひとり》は渋い....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
の頃もお身のもとへ出入りするかな」 「折りおりに見られまする」 「学問はいよいよ
上達するか」 「驚くばかりの御
上達で、この頃ではいずれが師匠やら弟子やら、信西|....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
証拠は十分だ。長三郎、決して容赦《ようしゃ》するなよ。おまえは年の割合には剣術も
上達している。万一、幸之助が邪魔をして、刀でも抜いて嚇《おど》かすようなことがあ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
へ秘して来て、四辺を※して、ずぶりと入れると、昔取った千代紙なり、めっきり裁縫は
上達なり、見事な手際でチョキチョキチョキ。 母様は病気を勤めて、二階へ先生を起....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
てやると、彼女は熱心に稽古をつづけて、あまり器用らしくもない彼女が案外めきめきと
上達するのに、師匠も少しく驚かされた。しかしその熱心の裏には何かの意味が忍んでい....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
家を出て、京都へのぼって或る人相見のお弟子になっていたのですが、それがだんだんに
上達して、今では一本立ちの先生になって諸国をめぐりあるいている。人相を見るばかり....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
で空気のない地面を持っている月世界に、自分たちの生命をつなぐためには、土木工事に
上達しないわけにはいかなくなったんだ。つまり、月人は、土地を掘って、地中へ、地中....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
ら農夫達の話すのでもとても正確な発音なので私の今度の旅行の重大な目的である会話の
上達に役立つわ。可笑しな事には馬とも話しが出来るの。フランスの馬は皆、馬教練所の....
「謡曲と画題」より 著者:上村松園
曲を第一としています。 ずっと以前から金剛巌先生について習っていますが今もって
上達しません。べつだん上手になろうともしないせいか、十年一日のごとく同じ下手さを....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
罪者の気でじっと辛抱して勉強した。そういう事情に促進されて、詩文の技倆はどしどし
上達し、寺へ訪ねて来る当時有名な詩人達と百句の連句を作るのに線香二三本の間に出来....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
をもって習っておりますが、今ベルリンでよい先生についておりますので、きっと幾分は
上達するだろうと存じます。子供たちは二人とも父親に似ております。快活な気質もまた....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
て応召の予定外の人にて取扱い者を定めて練習せしめ、時に競技会でも行なえばただちに
上達する事請合いである。弾丸だけは官憲で掌握しておれば心配はあるまい。有事の場合....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
時代に古い筆を何本も筆塚へ納めたことを思い出した。(が、僕の字は何年たっても一向
上達する容子はない。)それから又石の牛の額へ銭を投げてのせることに苦心したことも....