上野[語句情報] »
上野
「上野〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上野の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
年の秋、日光から足尾《あしお》へかけて、三泊の修学旅行があった。「午前六時三十分
上野停車場前集合、同五十分発車……」こう云う箇条が、学校から渡す謄写版《とうしゃ....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
いつぞや
上野《うえの》の博物館で、明治初期の文明に関する展覧会が開かれていた時の事である....
「路上」より 著者:芥川竜之介
十五
するとその後《ご》また一週間と経たない内に、俊助《しゅんすけ》は
上野行の電車の中で、偶然|辰子《たつこ》と顔を合せた。
それは春先の東京に珍し....
「出帆」より 著者:芥川竜之介
歩して、須田町《すだちょう》へ来ると、いつも君は三田《みた》行の電車へのり、僕は
上野《うえの》行の電車にのった。そうしてどっちか先へのったほうを、あとにのこされ....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
した。が、彼女の心もちは何か落ち着きを失っていた。彼女の前にあった新聞は花盛りの
上野《うえの》の写真を入れていた。彼女はぼんやりこの写真を見ながら、もう一度番茶....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
ると、御武運長久|御息災《ごそくさい》とある可き所に災の字が書いてない。これは、
上野|宿坊《しゅくぼう》の院代《いんだい》へ問い合せた上、早速愛染院に書き直させ....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
れるようになって見えなくなるのを、ちらりと頭の上に仰ぎながら、折よく通りかかった
上野行の電車へ飛び乗ってしまいましたが、さて須田町で乗換えて、国技館前で降りて見....
「或る女」より 著者:有島武郎
通《とお》っている米国人の老校長に、思いもよらぬ浮き名を負わせたのも彼女である。
上野《うえの》の音楽学校にはいってヴァイオリンのけいこを始めてから二か月ほどの間....
「或る女」より 著者:有島武郎
水《しょうこうすい》、腐敗した牛乳、剃刀《かみそり》、鋏《はさみ》、夜ふけなどに
上野《うえの》のほうから聞こえて来る汽車の音、病室からながめられる生理学教室の三....
「星座」より 著者:有島武郎
れた。寺に生れて寺に育ったせいなのか、梵鐘《ぼんしょう》の音を園は好んで聞いた。
上野と浅草と芝との鐘の中で、増上寺の鐘を一番心に沁みる音だと思ったり、自分の寺の....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
一徹にすぐ旅行の準備にかかった。その日から一週間とたたない十一月の五日には、もう
上野駅から青森への直行列車に乗っている私自身を見いだした。 札幌での用事を済ま....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
に出なければ出る日はないと思って、八時頃うちを飛び出した。動坂から電車に乗って、
上野で乗換えて、序に琳琅閣へよって、古本をひやかして、やっと本郷の久米の所へ行っ....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
日では飾り凧とされている。これは江戸の頃、秋山正三郎という者がこしらえたもので、
上野の広小路で売っていたのである。その頃この広小路のすが凧売りの錦絵が出来ていた....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
ことを述べ、予が労れをいたわりて馳走かぎりなし。翌日は先ず観音へ案内し、次の日は
上野と、三四日して「さてこれよりよき学校を聞き合せ申すべし、あなたにも心掛けたま....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
昭和五年のころと思うが、メーデーがあり、私は関東木材労働組合の一員として芝浦から
上野までデモったことがある。そのときジグザグ行進で熱をあげたため検束された。当時....