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上長
「上長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
そんな精神を仕入れてきたのだ? どこからそのような思想を持ってきたのだ? 長官や
上長に対して、若い者の間には、何たる不埒《ふらち》な考えが拡がっとることか!」 ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
書いてあったようでございます。お徳もまあそれで安心して、むこうの云う通り、三年以
上長年するという証文を入れて帰って来ました」 「その時、妹には逢わなかったんです....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
嗤い者になった上、僕をその役柄に送りこむため大変骨を折ってくれた恩人T氏や、いま
上長と戴いている先輩諸氏に迷惑などを懸けることになっては僕として本当に立つ瀬がな....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
貰うんだ! それからだ! 食堂をうずめている職工のなかゝら、誰かそれを叫んだ。
上長に対して、そんな云い方は、この工場としては全くめずらしかった。こういう風に一....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
もあなたを追立る訳ではないが、昨日もチラリト窓から覗けば像も見事に出来た様子、此
上長く此地に居れても詰りあなたの徳にもならずと、お辰憎くなるに付てお前|可愛く、....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
声で口笛を吹きながら、不思議そうにじろじろと二人の顔を見まわした。 少年はこの
上長くはもう居られまいと思った。のちのちの記念になるものが何か一つ欲しかった。彼....
「遺言」より 著者:国木田独歩
こをくみ候わば一兵士ながらもそなたの幸いはいかばかりならんまた申すまでもなけれど
上長の命令を堅く守り同列の方々とは親しく交わり艱難を互いにたすけ合い心を一にして....
「中庸」より 著者:坂口安吾
も張られておらぬことを知らなかった。窓ガラスが大方われていることも知らなかった。
上長に対してやや行き過ぎの嫌いはあるが、男教員の難詰もいわれなきことではない。余....
「役人学三則」より 著者:末弘厳太郎
する場合のごときかりにも妥協譲歩の態度を示してはいけない。万一そんなことがあると
上長の縄張り精神を傷つけておのずから出世の妨げになる。つまらぬことだが、よくよく....
「人生案内」より 著者:坂口安吾
障子の外で様子をうかがっていたお竹の仲間たちがたまりかねてドッと笑いだす。これ以
上長居ができないから虎二郎は子供の手をひいて空しく戻った。 その後も何回となく....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
、俸給を貰って生活していたのでは、結局、俸給をくれるものに対して頭が上がらない。
上長に対しては、正しいと思ったことも言えないことがあると思ったので、一時郷里に帰....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
なう物語は、読者をして充分に満足せしめたであろう。然しながら、その数量において、
上長官は兵士軍属の何十万分の一にすぎないのである。米国国内に於ける出征軍人の消息....
「かもじの美術家」より 著者:神西清
やしく見えさえすれば事は済むのでしたが、武官になると註文がなかなかむずかしくて、
上長の前では柔和さが第一、目下にたいしてはどこまでも毅々しく、威高気に見えなけれ....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
。――坂本君は京都では覚えがなかった。ただ後になって余が京都着早々行李を下ろした
上長者町の奥村氏の家に余が去ったあとへ移って来たことがあったという話を聞いた。 ....
「妻」より 著者:神西清
所から引きかえすと、表口に駅長の姿が現われた。この男のことを私はもう二度も、その
上長に訴えたことがある。フロックの襟を立て、風と雪で縮み上がって、彼は私の方へ歩....