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上階
「上階〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
上階の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蜘蛛」より 著者:甲賀三郎
れはAという男がBという男を殺さなければならなくなって、ある大きいビルの一階と最
上階にまったくおなじ位置に各一室をかりうけて、それをまったく同様に飾りつけた。も....
「超人間X号」より 著者:海野十三
「地上二十四階へ」 エレベーターは矢のように、地下十六階から、この研究所の最
上階、二十四階へ飛びあがっていった。 機械人間《ロボット》の正体 「やれやれ、こ....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
気分を味わうために、いい場所にちょっと気の利いた家を借りました。開業宣伝のため階
上階下に院展の人達の小品を陳列しましたので行ってみますと、下も二階もシンと静まり....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
獲得の因縁が階級的に制約を持っているというだけではない。真理内容が往々にして事実
上階級的利害を反映することによって、一定の特色を帯び、そして他に対して対立を呼び....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
いた。それはこの室の中に懸っていて、今は忘れられたある目的のために、この建物の最
上階にある一つの室と相通ずるようになっていた、この頃は使われない呼鈴であった。で....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
アダムとイヴとを示す雑色の切りはめ細工、不調和な色の瓦《かわら》でふいた家根、最
上階には銃眼をうがち、頂上には異形の動物をすえ、一方には窓が一つもないが、他方に....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
上のことに費やしてしまった。食物を節してまで音楽会に行った。シャートレー座の一番
上階の下等席を占めて、音楽の中に没頭した。彼にとってはそれが御馳走《ごちそう》や....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
かりだった。アントアネットはオリヴィエに腕を取らせていた。 彼らはその建物の最
上階に、ごく小さな部屋を借りた――屋根裏の二室、食堂となる小さな控え室、押し入れ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
かしたくなるとどうしても待つことができないのだった。 バティニョール町のある最
上階だった。幾つもの扉《とびら》が共通の廊下についていた。クリストフは教わった扉....
「秦の出発」より 著者:豊島与志雄
た散らかってる室に行って、支那服を背広と着かえ、わざと時間をつぶし、少し後れめに
上階の食堂へ行き、食事をしたのだが、その間に彼は断片的に話した。 その断片的な....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
を感じつづけていたのだ。 全くサンタンたる景色であった。焼け残った国民学校は階
上階下階段まで避難民がごろごろして、誰の布団もかまわず平気で持ってきてごろごろ寝....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
あった。由利子の部屋の隣室に四人の女中が眠り、その向うに台所や湯殿がある。他は階
上階下ともに空屋である。台所用の土蔵も附属していた。 さらに一ツの中庭をはさん....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
て外へ出た。 岩屋では主水が眼を覚まし、鍵屋では澄江が起き上った。 番頭が階
上階下を怒鳴り廻っている。 「お客様方大変でございます。焼き討ちがはじまりまして....
「審判」より 著者:カフカフランツ
角の中庭で、そのまわりはぐるりと事務室が取囲み、窓はもうみな暗くなっていたが、最
上階の窓だけが月光の反射を受けていた。Kは視線をこらして、二、三台の手押車をごち....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
たヴィッカアスという外人教授の舎宅か何かであったのだろう。二階建の旧式な洋館で階
上階下とも部屋は四つ位しかなかった。二階は三つの部屋が教室にあてられて、他の一つ....