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下京
「下京〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下京の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
な自分で工夫せいとはあの方の決まり文句じゃ。 四郎五郎 おお一昨年のことじゃ、山
下京右衛門が、江戸へ下る暇《いとま》乞いに藤十郎どのの所へ来て、わがみも其許《そ....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
て衝《つ》いと行く乙鳥《つばくら》の背《せ》に応《こた》えるほど繁くなったとき、
下京《しもきょう》も上京《かみきょう》もしめやかに濡《ぬ》れて、三十六峰《さんじ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
紙に目を通して、あの友人も無事、師|鉄胤も無事、京都にある平田同門の人たちのうち
下京方面のものは焼け出されたが幸いに皆無事とあるのを確かめた。さらに彼は繰り返し....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ひ 堂島や二百十日の辻の人 我が描きし絵に泣く人や秋の暮 行秋の石より硬し十団子
下京や留守の戸叩く秋の暮 七夕を寝てしまひけり小傾城 押し立てゝはや散る笹の色紙....
「源氏物語」より 著者:紫式部
せりになり、御自身の乳母が遠国の長官の妻になって良人の任地へ行ってしまうその家が
下京のほうにあるのをお知りになり、 「自分が世間へ知らせずに隠して置きたい女のた....
「雪の宿り」より 著者:神西清
た。翌日になって人から聞かされました事ゆえ、くわしいお話は致し兼ねますが、兼ねて
下京を追出されておりました細川方の郎党衆、一条|小川より東は今出川まで一条の大路....
「高瀬舟」より 著者:森鴎外
、両岸の土からも、川床の土からも、もやになって立ちのぼるかと思われる夜であった。
下京の町を離れて、加茂川を横ぎったころからは、あたりがひっそりとして、ただ舳にさ....
「九条武子」より 著者:長谷川時雨
和議となったのだった。天正十九年に、豊臣秀吉《とよとみひでよし》から現在の、京都
下京堀川、本願寺門前町に寺地《じち》の寄附を得た。しかし、この時に今日《こんにち....
「大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
力というものは、この国の政府の統制力以上であり、むしろ痛快ではないか。 私は目
下京都にいて、この原稿を書いているが、焼けた大阪にくらべて、焼けなかった京都の美....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
したと云う荒事を見て、何と云う粗野な興ざめた芸だろうと思って、彼の腹心の弟子の山
下京右衛門が、 「太夫様、団十郎の芸をいかが思召さる、江戸自慢の荒事とやらをどう....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
問掛けて、後談を聞くべく、病室の寝床の上で、愁然としてまず早や頭を垂れたのは、都
下京橋区尾張町東洋新聞、三の面軟派の主筆、遠山金之助である。 「第一手前が巣鴨の....
「新撰組」より 著者:服部之総
「攘夷」ではなく、かえって尊攘実現のため瘠《や》せる思いをしつつある松平肥後守以
下京都における真正合体派の権力を、一挙に清掃して政権を奪取することに懸っていた。....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、余りに近すぎて足元の木蔭にかくれ、加茂川の白い蜒りがずっと眼の下へ寄っている。
下京から上京まで、両手をひろげて抱えきれるような展望だった。ここからは、遥かに、....