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下半期
「下半期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
下半期の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
たたいしたリアリストね」
葉子は愛子を眼中にもおかないふうでこういった。去年の
下半期の思想界を震憾《しんかん》したようなこの書物と続編とは倉地の貧しい書架の中....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
コキ過ぎたのだろう。新聞記者としてアラン限りの悪い事を為尽した揚句、大正十一年の
下半期に到って、東京中の新聞社からボイコットを喰った上に、警察という警察、下宿と....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、その身を護ることを考えねばならなくなったのだ。 毎月上半期を半蔵の家の方で、
下半期を九太夫方で交替に開く問屋場は、ちょうどこちらの順番に当たっていた。吉左衛....
「討論に即しての感想」より 著者:宮本百合子
は一種の茫然自失状態にありました。彼らの自信はくずれていた。ところが一九四六年の
下半期になると、吉田は記者会見で日本に対する占領政策が自分もだんだん納得できるも....
「五〇年代の文学とそこにある問題」より 著者:宮本百合子
をひきおこした。皮肉なことは、戦後派とよばれた近代文学同人たちの大部分が、前年の
下半期から一九四九年をとおして、インテリゲンチャとしてそれぞれに着目すべき社会的....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
ものだということを自分の主張につけ加えるのを忘れなかった。 用紙の不足は四六年
下半期において割当用紙さえも配給難におちいった。用紙のヤミ取引は公然化した。講談....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
人に対しても恥かしくて気が気でない。この上は撃剣の方で中段を得んものと、この年の
下半期には寄宿生でいながら日々橋本の稽古場へ通って人一倍励んでみた。が、半年位の....
「空罎」より 著者:服部之総
ようと思うまでである。 安政条約付録による自由貿易が開始されたのは、翌安政六年
下半期からであったが、幕末の自由貿易開始の先鞭は、すでにその三年前にオランダによ....
「今年の抱負」より 著者:大倉燁子
しまい、六月の声をきくともう半分は自暴自棄になって、また来年のことだ、と、あとの
下半期は無茶苦茶に過してしまうのが常だったが、いつまで、そんなたわけたことを云っ....
「一九三七年を送る日本」より 著者:戸坂潤
昇であり、そしてその曲線は跳ね上ったまま恐らく年を見送るだろう。だが之を上半期と
下半期とに区別して見ると、その間には大きな相違がある。一体昨年(一九三六年)も上....